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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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崩れ始める家族-1

 英語の方は大体テレビでかけられているニュースを聞けばほぼ理解できるレベルになったところでママが勝手に止めて、ドイツ語に切り替わっていてね、逆らえばまた煩いだろうし、仕方なくママの言う通りにするしかない、幸いにして英語を基本に据えれば無茶苦茶難しい言葉じゃなかったけれど、何で順子はこうなんだろう? 助動詞の働き、動詞の位置など、接続詞がくるとその後の語順が変化する点、などドイツ語は英語や日本語と比較し、文法部分で難しいという印象を抱きながら思い返してはいけないような気がして、心の澱としてしまい込むしかないけど、それが慢性的になると、頭痛がして来るの、生理痛と合わさるとしんどくってさぁ、学校休んだりするとネチネチママの嫌味がうるさいし、いつ爆発するか分からないママの癇癪にひやひやするし、あたしはどこにもいない気がしてきて、辛かったな。
 中学生のうちに英検2級と独検3級を取らされたあたしには小さな目標があった、ほんとに小さな小さな目標だったけど、高校進学と同時にしてみたいことなの、偏差値70以上の高校に受かればママを納得させられるとあたし思ってるし、出来ないことじゃないって。して見せれば良いんだ。
 駄目だ駄目だ言われ続けてきた順子のしてみたいことはずばり『アルバイト』! お家の近くのコンビニでアルバイトをしてみたい! ママの叔母の篠田さんが経営するそのコンビニではちょくちょく買い物していて、よく挨拶する仲でさ、悪い人とかじゃないと思うの。
 それどころか、順ちゃんもああいううるさいママ持って大変でしょ? などと声までかけてくれるほどだったわ。
「毎日罵詈雑言で耳をふさぎたい位、だよ、あははは」
「あのこ昔から凄かったからねえ、ごめんなさいね順子ちゃんのお母さんなのに」
「別にいーよ、ママに言って欲しいんだ、高校に上がったら是非叔母さんのところでアルバイトしたいから」
「あら嬉しいわね、でも順子くらい成績良いのにアルバイトなんかしてて大丈夫?」
「成績のことなんかどうでもイイから、ママと離れたいの」
「……確かにねえ、あの人じゃあそう思っちゃうか……」
 でもママにこんな常識的人の意見なんて、全く通用しないどころか、あたしを愛情でがんじがらめにするの。
 中二の時だった、ママと離れたいって、漠然と願い、そのために篠田叔母に「バイトしたいんだ」と相談した数日後……


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