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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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女子の武士道-2

 あたしもどんな顔していたのかな、二人して何も言い出せず、栞理もあたしが動けないことに気が付き、
「順ちゃん、どうされました」
 後ろを振り向き、そこには鈴木今日子が佇立していたの。
 キッと今日子をにらみつける栞理だった。
 セックスを見られたから? ううん、それもあるけど、刺青がね、誰にも見せないつもりでいたのに、よりによって行為の途中で今日子に見咎められるなんて、こんな状況ってアリなの?
 今日子が視線を床に落とし、わなわなと震えているの、なんて声をかけたらいいのかも分からない。
 彼女は何もいわないまま、ただ黙ってきびすを返し、静かに去っていくだけだったわ。
 その後の栞理の満面の笑みときたら、今まで見たこともないくらいの、魅力に溢れた、勝ったという自信に満ち満ちていたと思う。

 外交官になって中国の侵略を止められなかった、ボスニアハーフの神尾君の力にも成れなかった、憧れの今日子先輩にも見捨てられた、パパとママへの復讐するために、あたしはやり遂げたのだと信じたい、何者にもなれなくたって、裏切りもしても、遠くバルカンに紛争がまた起ころうとも、栞理の女にはなれたのだ、この子だけいてくれればそれでいい、あたしは間違っていなかった。

 絡み合う二人の少女、金魚がうごめく白磁の肌、ローションが時折糸をひいてぬらぬらと光るの、寄せては返す波のように、何度も絶頂を迎え、ただれ合いむさぼり尽くす、舌で指で挿入行為を繰り返し、ピアスを引っ張りあい、口の中で転がし、全身粘膜となって犯しあった、性器が性器と絡み合うようで、まるでナメクジのセックスみたいに……
 すっきりした賢者タイムの後、再びシャワーを浴び、制服の下に刺青を隠し、じっくり時間をかけて化粧を施す、道具を隠した部室へと向かう。
 汚い部室を整理整頓し、白いシーツを畳いっぱいに広げ、二人で横に並び、膝を帯でまとめ、暴れられないようにした、だってこれでも女の子だもの。
「順子さん、約束どおり私から逝かせていただきます」
「大丈夫、すぐあたしも後を追うから」
 万が一栞理に介錯が必要なときは、あたしが助けてあげなくてはいけない、責任重大なんだよ、でもきっと上手くいくはず。
「来世でも、生まれ変わっても、また一緒になりましょう順子さん」
「はい、栞理さん」



        了







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