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露出少女と公務員
【大人 恋愛小説】

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二人の時間-1

初夏だった。面白いもので、感覚の鈍った自分には、長い航路が全く苦にならず、ぼんやりしているうちに到着もし、時差も辛く感じることがなかった。
乗り物には初め戸惑ったが、それでもホテルには難なく辿り着いた。電車一本二十分、それから郊外までバスで三十分、バス停からホテルまではごく近かった。山のない見晴らしの良い土地に、青い大きな空が美しかった。このままその空に溶け込んで、消えて無くなってしまえたら、幸福だろうと思われた。
チェックインしてすぐリディヤにメールを打った。住所はホテルから遠くない筈だ。何も考える気が起こらない。客観的には、普段なら絶対できない思い切った行動を取っているのに、当たり前のことのように感動もなく、大した期待もないばかりか、帰国までホテルで寝ていても構わないとさえ思われて、なんだか鬱も楽な時間をもたらすのだなと、不思議な気分だった。
時刻は午後の三時。返事はなかった。日本なら子供は学校にいる時間だ。私はベッドに横たわり、カーテンを閉めた。
ところが、部屋に備え付けられた古風な電話が、驚くほど大きな音で鳴り出した。出ると、英語で、子供の来客だと言われたので、通してくれとやはり英語で答えた。
リディヤは走って部屋に来た。初対面でも間違えようがなかった。言葉をいろいろ交わす間も無く、リディヤは私に飛び付いてキスをした。リディヤの短いスカートに手を入れ、指先の当たった両脚のあいだは、もう生温かく濡れていた。
「トイレ、貸して。」
そう言ったリディヤは、私の手を取るとバスルームの戸を開けた。
生まれて初めて、私は女の子のする様子を五感の全てに受けとめた。


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