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痴漢の巣窟書店 −特急列車添乗員―
【痴漢/痴女 官能小説】

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第4話 茶髪女子高生への過剰サービス-3

 その位置からの映像では、女子高生は普通に座っていてすら、パンティーが丸見えになっていた。極めて短いスカート丈の女子高生で、普段からわざとパンティーを見せているタイプだ。茶髪といい、悪ぶった態度といい、やんちゃ系が露わな女子高生達なのだった。
 そして、タブレット端末を眺める涌井は気付いた。その女子高生が既に、媚薬の影響下にある事に。
 媚薬にも、吸引タイプ、服用タイプ、塗布《とふ》タイプとある。吸引タイプは、男性ホルモン由来物質で、嗅覚を刺激する事で催淫効果を発揮する。その匂いを嗅ぐと、エロティックな記憶が次々に甦り、又は妄想が広がり、そして、全身の性感帯が敏感になるのだ。
 服用タイプは、軽い睡眠薬のようなものだ。眠りに落ちはしないが、思考力が鈍り、理性の活動が緩慢になる。その影響下で痴漢などをされても、抵抗する意思は起こりにくくなり、かつ快感を押えようとする理性の活動も阻害されるので、簡単に欲情に溺れてしまうのだ。
 塗布タイプは、局部に塗り付けてそこの神経を過敏にするのだ。かゆみ止めを塗った時のような、スースーする感覚を局部に覚え、服が擦れる程度の刺激でも猛烈な快感を覚えてしまうようになる。ヴァギナに塗れば、歩くだけで、その摩擦や振動が、塗られた女をして絶頂にまで至らしめる場合もある。
 そして今、女子高生3人組は服用タイプの媚薬の影響下にあり、エロティックな感情を掻き立てられているわけでもないが、思考が鈍り、ボーっとした状態なのだ。サービスだと言って、陽子が無料で差し出したお茶に、服用タイプの媚薬が混入されていた。それによって女子高生達を、そんな状態に至らしめたのだ。
 4人掛けのボックスタイプの座席に、2人が片側のシートに並んで座り、残りの1人が向い側に座っていて、1人分の座席が空いていたのだが、その空いている席に、陽子が座っていた。通路側が陽子で、窓側が女子高生だ。
「先輩の隣に居る女子高生は、摩耶《まや》という名前だそうです。」
と、美沙が説明した。既に名前まで割り出している手際の良さに、涌井は舌を巻く。
 摩耶が吸引タイプの媚薬の影響下にも置かれつつある事も、涌井にはすぐに分かった。陽子の服に吹き付けておいたのだろう。彼女が隣に座った事で、それを吸引させられたのだ。
「大丈夫ですか、お客様?どこか、お加減が悪いのですか?」
 陽子は摩耶に、そう声を掛けている。服用タイプの媚薬の影響でボーっとしている摩耶の隣の席に、そんな言葉を告げながら座ったのだ。そして、吸引タイプの媚薬も作用させられ、更に顔色を失った摩耶に、陽子は話しかけ続けているのだ。
「何だよ。何でもないよ。あっち行けよ。」
 摩耶は、悪ぶった女子高生ならではの言い回しで、自分の状態を誤魔化そうとしているようだ。が、この手の女子高生のこのような言葉遣いは、たいてい甘えたい気持ちの裏返しなのだ。陽子を睨みつけているつもりの摩耶の上目遣いの視線にも、そんな甘えたい気持ちは紛れ込んでいた。
 三十路女の落ち着いた声色と凛々しい身のこなしは、それだけでも、やんちゃ系女子高生をして甘えたい気持ちにさせるものだろう。その上に今は、服用タイプと吸引タイプの2種類の媚薬が作用しているのだ。摩耶は心中では、キュンとする感じやドキドキする感じを覚えているに違いない。それに、彼女の身体は、2種の媚薬の相乗効果で完全脱力状態だ。もはや自分の意志だけでは、腕を持ち上げる力も湧いては来ないはずだ。
 そんな摩耶の身体に、陽子の手が伸びる。快感に陥れる意思を纏ったそれは、“魔の手”といって良い。陽子の魔の手が、今、摩耶の若い身体を捕えた。
「大丈夫ですか?お加減が悪いのですか?」
 そう言いながら、左手で背中を、右手で肩を摩る。ここまでは問題無かった。が、少しの間、肩を摩っていた右手が、腕をなぞるように流れ下り、90度進行方向を変えて摩耶の右乳房を外側から内側に向けて、クイッっと圧迫した。
 クタクタに型崩れした制服のブレザーの上に、陽子の指によって滑らかな窪《くぼ》みを穿《うが》たれた摩耶の乳房の立体形状が、うっすらとだが浮かび上がる。厚手の生地の紺色のブレザーは、本来ならあまりボディーラインを露わにする事など無いのだが、長い間糊《のり》付けもアイロンがけもされていない、くたびれた風合いの摩耶のブレザーは、指の圧力で押し付けられると摩耶のボディーラインを暴露してしまうのだ。
 外側ではブレザーの布地越しに、半球が凹まされた立体形状を露わにしつつ、内側で摩耶の右の乳房は、白いブラウスの布地を左乳房との谷間に咥え込み、エロティックな温もりを彷彿《ほうふつ》とさせる深い縦皺を浮き上がらせていた。
 2回、3回と、陽子の指は摩耶の乳房への圧迫を繰り返した。
「ちょ・・ちょっとぉ・・あっ・・なに・・何してんだよ・・あぁん・・」
 女性添乗員の狼藉に抗議を試みる摩耶の発言は、しかし、彼女が快感を覚えていることを暴露する結果になった。
「何だよ。何してるんだよ。やめろよ。」
「何なんだよ、あんた。」
 向かいの席にいた2人の女子高生達も、陽子を咎《とが》める言葉を口にした。だが、
「んあぁ・・ああぁ・・あはぁあぁ・・」
と、更に小刻みに陽子の指が若い乳房を突《つつ》くと、か細く、切なく、はかなげな声が摩耶から放たれた。摩耶が快感に陥っている事が、友人2人にも否応なくはっきりと認識された。
「ちょっと、やめろよ。」
「ねぇ、やめなよ。」
 ようやく聞き取れる位の小さな声で、そう言うのが精一杯だ。その眼は、うっとりした色を帯びて来ている。
 この2人には、吸引タイプの媚薬は作用していないはずだが、服用タイプで思考を鈍らせたところに、友人の快感に悶える声を聞かされれば、エロティックな気分に心が支配されても当然の事だ。その股間にも、疼きを覚えていることだろう。


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