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痴漢の巣窟書店 −特急列車添乗員―
【痴漢/痴女 官能小説】

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プロローグ-1

 涌井に導かれるままに、陽子《ようこ》は書店の奥へと足を踏み入れた。
 彼女が、この書店の罠に嵌って涌井にその肢体を献上し、存分に愉しまれたのは昨日の事だ。そして今日、彼女は自ら再びこの書店を訪れ、涌井に顎で示され、書店の奥へと向かった。
 書店の罠。それは、書籍に振りかけられたり、加湿器の蒸気に混入されたりしている媚薬や、一般の書籍コーナーに意図的に配置された、エロ雑誌やエロ漫画の事だ。
 男性ホルモンから抽出され、濃縮された物質である媚薬を吸引した女は、強制的に発情させられ、エロティックな記憶や想像がその頭を駆け巡り、全身の性感帯が敏感になり、股間に疼きや発熱を覚える。
 予備知識が無ければ、それが媚薬の仕業だなどと気付きもせず、原因不明の発情に戸惑うことだろう。
 そんな発情状態で、エロ雑誌やエロ漫画を見てしまえば、どれ程真面目で清純な女であっても、淫行を渇望してしまうであろうし、どれだけ男性経験やエロティックな知識に乏しい女でも、男に触れられ、辱《はずかし》められ、弄《もてあそ》ばれたい欲求を覚えてしまうはずだ。
 陽子は、三十路を少し過ぎた、男性経験もエロティックな知識も十分な女だったので、その効果はより覿面《てきめん》だった。
 昨日、ホワイトジーンズを豊満な尻にピタリと張り付かせたような出で立ちで書店を訪れた陽子は、媚薬を吸い、エロ本を手に取った事で、そのホワイトジーンズにうっすらと愛液の染みを浮き上がらせてしまうほどになった。
 陽子はこれで陥落したのだが、書店の罠はこれだけでは無い。店舗エリアとカーテン一枚で仕切られたバックヤード、その更に奥にある休憩室、トイレなど、書店に付随した施設にも罠は仕掛けられている。
 前日にこれらの罠で陥落した陽子が、今日もこの書店を訪れ、店長である涌井の顎をしゃくるだけのアクションで指示され、それに従った事からしても、彼女は既に、涌井達の奴隷と化している。
 涌井は、そんな陽子を使って、更に淫靡な欲求のはけ口を見つけ出そうとしているのだ。陽子は、某鉄道会社に勤務する女性添乗員だ。三十路過ぎのキャリアウーマンでもある彼女には、彼女を慕う何人もの後輩がいて、乗客の扱いにも熟練している。
 そんな陽子を奴隷として使いこなせば、どんな女を、どんな風に弄び、凌辱する事が出来るだろうか。それを思うと、涌井の期待と股間は膨らむ一方だ。
 涌井の指示通りに書店の奥に向かった陽子を追いかけながら、涌井は陽子の“使い方”をあれこれ思案する一方で、昨日味わった陽子の肢体の記憶も、思い起こしているのだった。


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