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恋のばんそうこう
【女性向け 官能小説】

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「出来ます!ひとりじゃないけど。
だから参加人数を確認してるの!」
「へぇ〜。頑張ってね。困ったことがあったら相談に乗るよ」
「ちゃんと出来るわよ」
「乃恵ちゃんが幹事を出来るか確認しないとな。じゃぁ参加にしといて」

白木に握られている私の手が冷たくなる。

これって何の罰ゲームですか?

何で私がこんなところで白木に手を握られて立ってなきゃいけない訳?

ダミーの彼女なのに、何でこんな話に付き合わないといけないの?
そしてイヤな気持ちになって・・・

「もう!白木くんってば。綾香ちゃんにもこんな風に意地悪なの?」
「まさか。綾香には優しいよな?」

楽しそうに私の顔を覗き込んだ白木に上手く笑顔は返せなかった。

「なら、いいけど。って・・・
綾香ちゃんが羽織ってるのは白木くんのジャケット?」
「そ」
「へぇぇ〜。白木くんも彼女にはそんなことしちゃうのね〜」
「岡部さんには黙っててよ!」

2人の会話は、楽しそうで、噛みあっていて。
彼氏の岡部先輩と二人でいる時の乃恵がどんな雰囲気なのか分からないけど。

白木といる時の乃恵はとても楽しそうだ。

お店を出て、夕方になろうとしているのにまだ眩しい日差しに目を細めた。

「さてどこに行こうかな」
「あのさ!」
「ん?」

「私、この後用事があるのよ」
「え?」
「絵里と飲みに行くの。このジャケットありがと」
「合コンじゃないだろうな?」
「違うけど・・・」
「その飲み会に、オトコはいる?」

そもそも、飲み会自体が嘘なんだけど。
私は、今さっきの白木と乃恵の会話が悔しくて嘘を重ねる。

「いる、けど」



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