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痴漢の巣窟書店 −特急列車添乗員―
【痴漢/痴女 官能小説】

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第1話 キャリアウーマンの淫性、暴かれる-3

 グリグリ、グリグリと、ジーンズの縫い目は割れ目に押し付けられ、奥へ奥へと食い込んで行く。尻が揺れる、背筋がのけ反る、膝もガクガクと震えている。
 1回目の絶頂の1分後、
「イッちゃううぅぅぅぅぅぅぅぅっっ!」
 責めは続く。今度は、指の曲げ伸ばしをメインにした前後の動きが、陽子の股間の割れ目に叩き込まれる。
 2回目の絶頂の1分後、
「また、イクぅっ!うっっふうぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっ!」
 3回目の絶頂を終えた時、ホワイトジーンズを変色させた愛液の染みは、陽子の尻の大半を覆う程に成長していた。
 ストン、と陽子の尻は落ちた。その場にしゃがみ込んだのだ。腰を抜かすほどに、その身体は快感に溺れていたのだ。
 下から、上目遣いに陽子は涌井を見上げた。三十路過ぎの、大人びたキャリアウーマンの彼女だが、こうして上目遣いになると、幼さやあどけなさを感じさせるものがあった。ほっそりと長く伸びた顎のラインを除けば、概《おおむ》ね玉子のようなつるんとした形状のその顔は、上品さと清楚さを醸し出している。
 そんな顔で、あどけなさを醸した上目遣いで見詰められると、涌井の股間にはいよいよ熱が帯びた。その熱を感知したものか、陽子の両手がそこへと延びる。許可を得ようともせず、両手で包み込むように、陽子はズボンの上から、涌井のペニスを刺激して来た。
「舐めさせて頂いても、宜しいでしょうか?」
 長い接客経験で鍛え上げられた陽子の言葉遣いと声色は、ここに至っても抑制を失わなかった。どっしりと低く、母性が心に響いてくるような発声で、陽子はペニスを求めた。
「ああ」
 短い涌井の返答を受けて陽子は、流れるような鮮やかな手付きで、ベルトを外し、フックを外し、ファスナーを降ろした。ズボンを引き下ろす手捌《てさば》きも、実に慣れたものだった。力を懸ける角度が絶妙に計算されていて、何の引っ掛かりもなく、少しの圧力も涌井の身体に感じさせずに、彼のズボンはするりと引き下ろされた。
 他の客達の声や物音は、変わらず八方から陽子を包んでいるのだが、何の躊躇も見せずに彼女は、涌井のパンツをも擦り降ろし、ペニスを露出せしめた。
 露出されたものを見つめるうっとりした視線も、経験を重ねた三十路女特有の妖艶さを放っていた。視線に滲んだ母性が既に、鬼頭を舐め上げて涌井に刺激を与えていたと言っても良い。そして、舐めた。実際に陽子の舌が、たっぷりの唾液を纏ったままペニスの中腹から先端を目がけて、ねっとりとした触感を残しつつ這い上がったのだ。2度、3度、唾液を塗り込むかのようにして、陽子の舌は涌井のペニスを這った。
 3回舐め上げた後は、舌の先を鬼頭直下の括《くび》れ部分に当てがい、首ごと左右に振って、小刻みだが力強いバイブレーションを提供して来た。舌は長く大きく突き出され、口角は上がり気味だ。実に愉しそうに、フェラチオに勤しんでいた。
 経験豊かなフェラチオは、鬼頭だけに没頭したりはせず、右手は常に男根の中腹をしごき続け、左手は幸丸を包み込み、閘門の手前辺りを指先で刺激している。ペニス全体から、陽子の体温が涌井に流れ込んでいた。
 舌先でレロレロと弄《もてあそ》び、唇でチュウチュウと吸い付き、チュパッと引き離す。
 レロレロ、チュウチュウ、チュパッ、レロレロ、チュウチュウ、チュパッ、レロレロ・・・
 右手も左手も、それぞれの愛撫を怠る事が無かった。舌も、全く同じ部分を刺激し続けるのではなく、鬼頭全体に渡って少しずつ位置をずらして行き、各部の感度を確かめているようだ。チュウチュウの強度にもメリハリをつけ、チュパッと引き離す動きにも緩急があった。
 千に変じ万に化け、手捌きが、舌遣いが、唇の躍動が、涌井に様々な刺激を与えて来た。陽子の目は、その間じっと涌井の眼を捕えていて、どの責めがどんな刺激を与えているのかを、冷静に観察し、分析していたようだ。いつしか陽子の手と舌と唇の動きは、涌井にとって最も感度が高い部分への最も気持ちの良い刺激へと、収斂《しゅうれん》して行った。
 熟練のフェラチオだった。達人の妙技だった。キャリアウーマンとして多くの客を捌《さば》いて来ただけでは無く、私生活においても、多くの男共をもてなして来たのだろう。そうして培った技の全てを、見ず知らずの痴漢男に惜しげもなく、陽子は提供していた。
 更に、喉の奥の深いところにまで、陽子はペニスを咥え込んで行った。喉の奥の柔らくヌルヌルとした部分に鬼頭を押し付け、摩擦し、圧迫を与え、その一方で、舌は軽妙な横スィングでペニスを連打し続けた。
 身体ごと前後に揺さぶるようにした、力強いストロークのピストン運動も見せた。口と連動して手も動かし、男根全体に、余す所なく刺激を与え、口内でも休みなく、舌を横スィングさせ続けた。
 全く隙の無い、根元から先端までが快楽のみに満たされた、極上の時間だった。両手を腰に当てた姿勢で涌井は、陽子の妙技を堪能し続けた。
 顔を上げれば客達の姿が目に入った。ビジネス書を手に取るサラリーマン、学習参考書を物色する男女の高校生達、婦人雑誌を片手に談笑する主婦連れ等々。彼等からは、書棚が障壁となって陽子や涌井の下半身は見えなかっただろうが、涌井には彼らが見えていた。
 涌井の目に映るのは、全員が一般人なのだろうか?
 涌井は、全国に数万人いる、ある組織の一員だ。その組織は、女を罠に嵌め、凌辱し、そのカラダを堪能し、淫乱化させ、性奴隷や性玩具へと陥れる事を目的に結成された地下組織だ。その組織の活動の一環として、この書店−表向きは「涌井書店」の看板を掲げ、裏では「痴漢の巣窟書店」と呼ばれている−は設立されたのだ。


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