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たらし込み
【その他 官能小説】

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たらし込み-7

(7)


 義伯父と会ったのはそれまでとは違う駅である。私が伸介と密かな楽しみのためだけに利用していた場所。淫靡なニオイの立ち込めたホテル街で知られたところである。その中でもよく知っているラブホテル。
(勝手を知っている……)
自分のペースでリードできるようなイメージを持ったのだった。

 そこにしたいと携帯に電話をしたのは私のほうからだった。先日、別れ際に番号を教え合ったのだ。
 ふだん当たり前に使っている携帯電話。そんな日常の行為がなかなか出来ず、周りに人がいないのを確かめてからようやく掛けることができた。
(また秘密が増えた……)
携帯の番号くらい何のことはないのに、やはり2人だけのやり取りは秘めた出来事なのだ。
 義伯父の声が聞こえた時にはどきどきした。

「奈緒ちゃん」
「はい……」
「どうした?」
用件を伝える。
「うん、いいよ。そこなら奈緒ちゃんの家にも近いね」
「そうなの。ゆっくりできるし。義伯父さんは遠くなるけど、いい?」
「いいよ。でも、行ったことないからな。その辺、どんな店がある?」
私は、ひと呼吸置いて、
「お店はいいの。……お酒はいい……」
義伯父も間を置いてから、
「わかった」
それだけ答えた。
 電話を切って、気持ちが高揚しているのがわかった。


 そのホテルは和風の雰囲気を売りにしている。しっとりと落ち着いた部屋の造りで、スタンドなどの照明も和紙が使われて情緒を醸し出している。むろん、老舗旅館のような本物の内装ではなく、それらしく見せているだけなのだが、いわゆるよくあるラブホテルの扇情的なイメージはない。だが、浴衣もそれらしく、ベッドもシックで、その抑えた色合いが却って新鮮さを感じるのである。
(なんだか温泉宿に来たみたい……)
私が温泉旅行に行きたいと思うようになったのはそこを知ってからだった。

「ほう、こんなホテルもあるんだね」
義伯父は部屋を見回しながら、
「いいね。奈緒ちゃん、来たことあるの?」
私は即座に否定した。
「ううん。初めてですよ。入り口に、和風ってあったから、義伯父さんに合うかなって……」
「そうか……。和風ね……」
腕を組んで歩きながら、さりげなく入ったつもりだった。……
 
 義伯父は椅子に掛け、タバコに火をつけるとポケットから封筒を取り出した。
「これ……」
手にすると厚みがある。
「いいんですか?また、こんなに……」
「奈緒ちゃんの起業が早く実現するように」
「ありがとう……」
(今日は、積極的にいかなければ……)

「義伯父さん、シャワー浴びてきて」
思い切って言った。
 横を向いたまま義伯父はタバコを吸っている。小さく頷いているが返事はない。
伸介だったら一緒に入るのだが、さすがに義伯父には言えない。
「ねえ、浴びてきて」

「奈緒ちゃん、先に浴びてきたら?」
「私、あとから……」
「そう……。それじゃ、浴びてくるか」
立ち上がると早かった。上着、ズボンを脱ぎ、下着姿で浴室に歩いていく。ちらっと股間を見る。勃起はしていない。伸介なんか、この時点でパンツを突き上げている。
(やっぱり、不能なのか……)

 シャワーの音を聞きながら、迷ったのは、
(浴室に行こうか……)
裸で私が飛び込めば男であれば反応するはず。……それはできなかった。

(出てきた……)
扉が開き、閉まった。体を拭っている。
「奈緒ちゃん、出たよ」
義伯父の声に驚いて立ち上がった。
「はい……」

 私は視線を下に逸らせた。義伯父はタオルも身に着けない全裸で現れたのである。一瞬垣間見たペニスは、
(勃っていない……)
ぶらぶらと揺れていた。

 シャワーを浴びながら気持ちが固まった。
(フェラチオ……)
心で呟いて体が熱くなった。
(自分から攻めていく)
ずっと考えていた想いがはっきり道筋をもって気持ちが漲ったのだった。
(義伯父のために……)
それが元々の切っ掛けだったのだが、この時、私の決意の底には別のものがあった。

 義伯父のペニス……。その形状が目に焼き付いて離れなかったのである。
(亀頭が大きい)
見慣れている伸介のモノと比べたら倍くらいありそうだった。重みで振り子のように揺れていた。
(勃起したら、どうなるのだろう)
そう思わずにいられないほどの膨らみなのだった。
(舐めてみたい……)
乳首が感じる。股間が疼いて潤うのがはっきりわかった。

 下着を着けるつもりはなかったが、さすがにタオルを巻いて部屋を覗いた。
義伯父はベッドにうつぶせでタバコを吸っていた。何も掛けていない全裸である。
(義伯父は何もかも見せている)
私は意を決してタオルを外した。

「義伯父さん」
私を見て目を細めた。
「奈緒ちゃん……。きれいだ……眩しいくらいにきれいだ」
横に座った私は義伯父の脚に手を触れ、
「今日は、私がしてあげる……」
言いながら気持ちが昂っていた。

 
 
 


 


 


 


 


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