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ユリ
【その他 官能小説】

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ユリ-7

 「これバニティ・フェアっていうメーカーの物なんです」
 「ほう」
 「バニティ・フェァってどんな意味なんでしょうね、人の名前なのかな?」
 「バニティ・フェアは社交界とか上流社会っていう意味だね」
 「え? そうなんですかぁ。凄い、そんなこと知ってる人初めて会った」
 「いや偶々知ってただけ」
 「偶々でも凄いですよぉ。私なんか偶々知らないことばっかりですもん」
 「偶々知らないことね」
 「なんかおかしいこと言いました? 私」
 「いや別にそんなこと無いよ」
 「ああ良かった。私、お前は馬鹿だからあんまり喋るなっていつも言われてばっかりだから」
 「いや、君と話しているととても楽しいよ」
 「本当ですかぁ? そんなこと言われたの初めてだな私」
 「それで他にも下着はあるの?」
 「あ、そうだった。私ってすぐ忘れちゃうから。ホラ、そこに大きい整理タンスがあるでしょう? あれの中全部下着なんですよぉ」
 「ほお、それは凄いなあ」
 「そうでしょう。私自分の稼ぎ全部下着につぎ込んじゃうから」
 「それは本格的に凝っているね」
 「ええ、それで全部穿いていると夜が明けちゃうから10枚くらい好きなの選んでくれますか。順番に穿いていきますから」
 「え? 別に穿かなくても手にとって見せて貰えばいいから」
 「駄目ですよぉ、下着は穿かないとどんな風に見えるか分かんないんですから。別に恥ずかしがらなくてもいいんですよぉ、穿いたり脱いだりするのは私なんですから」
 「あ? それもそうだね。でも君が恥ずかしく無いかと思って」
 「あ、私全然大丈夫ですから」
 「そうですか、それじゃそうして貰おうかな」
 大きな整理タンスの引き出しを開けると中には綺麗に同じような形に丸めて並べられた下着が詰まっていた。取りあえず1番下の引き出しを開けただけなのにそれでも多分数100枚は優にあると思われる。様々な色がまるで花園のように咲き乱れている。
 「凄いなあ、これは。他の引き出しもこんな感じ?」
 「そうですよぉ、下から3段までがパンティで上2段がブラなんです。パンティなんか数えたこと無いけど1000枚くらいはあると思いますよぉ」
 「それは凄い。毎日穿き替えても3年くらいはかかるね」
 「そうですね、でも毎週2〜3枚買い足しているから追いつかないかも」
 「えー? 毎週2〜3枚? そんなに買うの?」
 「ええ、ボーナスの時なんか半分以上下着に使っちゃいますよ」
 「そんなに集めてどうするの?」
 「皆そう言うんですけど、ただ集めてるんですよぉ。止まらなくなっちゃったんですね」
 「ああ、そう。それで実際全部穿いたことがあるの?」
 「買ってきた時に取っ替え引っ替え全部穿いてみるんです。でも普通に1日穿いたっていう意味では、穿いて無いのが沢山ありますねぇ」
 「そうだろうね。でもこれは凄いコレクションだね。ひょっとすると日本1かも知れないね」
 「そんなこと無いですよぉ。厭だなー、日本1だなんておだてないで下さいよぉ。本気にしちゃいますから」
 「そんなに下着が好きなら今に下着の店でも開いたらいいのに」
 「ええ、私もそれが夢なんです。でもこれは売れないなあ。皆好きで買った奴ばかりだから」
 「そうだろうね、でも勿体無いな。全部写真に撮ってアルバムでも作ったらいいんじゃないのかな」
 「えー? そうかぁ、そんなこと考えたことも無かったけど、それいいですねー。私がモデルになって着ている写真を撮ってくれませんかぁ」
 「うーん、僕は写真なんて素人だよ」
 「でも今のカメラって素人でも撮れるんでしょう? 私にも撮れるんですとかってコマーシャルしてるじゃないですかぁ」
 「そりゃまあ撮るだけなら誰でも撮れると思うけど」
 「だったら撮って下さいよお、これも何かの縁ですから」


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