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ユリ
【その他 官能小説】

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ユリ-1

 光太郎はTバックが好きである。自分が穿くのも好きだし女房に穿かせるのも好きだ。勿論女房では無い女が穿いたっていいし、と言うよりそれが最高である。しかし現実にはテレビや雑誌で見るのは別としてTバックを穿いた女房以外の女性を生で見るなどということは風俗店にでも行かない限り無理というものである。だから女房のTバックで我慢するしかない。とは言っても女房は黒人のようにお尻がぽっこり膨らんでいてTバックが良く似合う。それもその筈、女房はジェニーという名前が示すとおり日本人では無いのである。フィリピン・クラブで見そめて何度か通って射落としたのが既に10年前になる。2人とも日本とフィリピンを行ったり来たりして生活しているから、光太郎はフィリピンの、ジェニーは日本の風物習慣にだいぶ親しんでいる。
 バレンタイン・デーというのはフィリピンにもあって、恋人同士がプレゼントを交換したり愛を告白したりする日とされている。しかし日本のようにマスコミやコマーシャリズムが大騒ぎしないし、女から男へと限られている訳でもない。だからバレンタイ・デーにチョコレートを貰った男性がホワイト・デーにお返しをするというのはフィリピンには無い。ホワイト・デーというのがそもそも無い。それにバレンタイン・デーはフィリピンではバレンタインズ・デーと言うが、チョコレートを送るのが一般的だということも無い。ホワイト・デーに下着をプレゼントするのが普通になりつつあるのは、日本の下着メーカーの宣伝の賜であろう。フィリピンでは例えバレンタイン・デーでも異性に下着をプレゼントするというのは恐らく極く希である。しかしジェニーは日本の習慣に親しんでいるからバレンタイン・デーにはちゃんと光太郎に高価なチョコレートをプレゼントしてくれる。光太郎はホワイト・デーにはTバックをお返しに贈る。それがもう10年続いてる2人の間の約束事みたいになった。
 来週の火曜日がホワイト・デーにあたるとあって、デパートもコンビニもプレゼント用品を山のようにパッケージングして展示している。光太郎はその中からこれはいいなと思う物を探していたがどうも適当な物が見あたらないので、2階の婦人下着売場に行ってみた。普段ならとても1人で行けるような場所では無いが、今日は3日後にホワイト・デーを控えた週末だからきっとプレゼント用の下着が沢山置いてあり、男性客やカップルのお客が大勢いるだろうと思ったのだ。ところが2階の1画にほんの申し訳程度にプレゼント・コーナーは設けてあったが、客は誰もいなかった。しかし勇気を奮い起こしてそのコーナーに行って見ていると、後ろから女性店員にいきなり声をかけられた。
 「白いTバックをお探しですか?」
 「いや、その赤い奴を見ていたんだけど」
 「ああ、これですか」
 「良さそうだけど、ちょっと小さ過ぎないかなと思って」
 「ああ、これは大丈夫ですよ。こんなに伸びますから、お客さんだって穿けますよ」
 お客さんだって穿けますと言ったのは別に自分で穿くつもりなんだろうと仄めかした訳では無いと思うが、光太郎の目の前でガビーンと伸ばして見せたのには面食らった。パンティの形そのままに大きく拡大してみせるのだから、光太郎は思わず仰け反ってしまった。
 「あ、それじゃそれ貰いますから」
 「これですか。これはサンプルでちゃんパックした奴がありますから・・・、おかしいな。ちょっと待って下さいね」
 「はあ」
 「ユリちゃーん、ちょっと来て。この赤いTバックってパッケージになっている奴は無かったっけ?」
 「ああ、ありますよぉ。何処かその辺に積んである筈ですけど」
 「おかしいわね、皆白だわね。あ、黒はあったわ、でも赤が無いわね。皆売れたのかしら」
 「いいえ、そんなに売れてはいませんよ。ある筈なんですけどぉ」
 「これは赤だけど別のTバックだもんね」
 「あのー、赤いTバックならそれでもいいですから」
 「そうですかあ、でもこれ全然それとは違う奴ですよ。どっかにサンプルは無かったかしら」
 「黒いのなら此処にありますけどぉ」
 「ああこれこれ。ね、お客さんあれは総レースのTバックですけどこれは紐だから全然イメージが違うでしょう? ちょっとお尻に紐が食い込むかもね」
 「それは仕方無いですよぉ、Tバックだから」


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