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冬恋慕
【SM 官能小説】

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冬恋慕-6

あたしは片手を彼の股間にまわし、ペニスに触れる。すでにペニスはぶるぶる震えながら亀頭
をもたげ始めていたけど、彼のものって勃起しても小さいのには変わらなかったわね。そして
ディルドの先端を彼の尻穴がとらえたとき、お尻の穴のまわりの筋肉が一瞬弛み、ディルドの
先端を内奥にねっとりと尻蕾の襞を絡めながら受け入れていくの。あたしが腰をじわりじわり
と押しつけるごとに、彼の粘膜は太いディルドをまるで愛おしいものかのようにぬるりぬるり
と徐々に肛門の奥深く受け入れていったわ。男って入れるだけじゃなくて、挿入されることに
も器用なんだって思うわ。彼は甘美な痺れを感じたように呻きを洩らし、卑猥に腰を振ったわ。
あたしに向かって媚びるように言葉を吐き、身悶えながら嗜虐される愉悦に大きく体をのけぞ
らせて。
あたしがゆっくりと腰を揺すり、背後から挿入したディルドの反復を始めると、尻芽の際で
ピチャピチャと音がしたわ。ほら、あなたのからだの中から卑猥な音がするわ…なんて言って
やると、彼はほんとうに快感とも苦痛とも言えない表情で顔を赤く紅潮させながら息を弾ませ、
背中を悩ましく喘がせながら汗をしっとり滲ませていくのね。
小さなペニスは、それなりに堅く勃起して、垂れ袋の中でタマタマがひくひくと喘いでいたわ。
彼はあたしに犯されて初めて自分の《欲望》が充たされることを知ったのよ。漲ったペニスの
先端から透明の先汁を滴らせて、今にも射精しそうだったわ。女に犯されてみたいっていう男
の気持ちがあたしにはよくわからないけど、お尻の穴を犯されながら、前にぶら下がっている
ものを漲らせる男の生理って不思議だわ。でも、もっとわからないのは、こんな彼が女性を
どんな風に愛することができるのかしら…ってね。



コウジは気がついていたの。あたしがコウジ以外の男に抱かれたことを。誰って……コウジの
義理の父親。彼は幼少の頃に父親と死別していて彼の母親はその男と再婚したの。コウジは、
もとはヤクザだった義理の父親をとても嫌っていたわ。あたしはコウジの携帯電話から彼の
義父の番号を盗み見して彼を誘いだしたのよ。自分でもそんな男とセックスができるなんて
思ってもいなかったけど、なぜかコウジがもっとも嫌っている男だからあたしは抱かれたかっ
たのかもしれない。
白いものが混じった坊主頭の浅黒い肌をした義父の男は、あたしがコウジの恋人だって言うと、
脂ぎった頬肉を弛ませ目の色を変えたわ、飢えた、とても欲情に充ちた、淫蕩な目……。
彼はあたしを、まるでコウジから奪うように縄で縛ったわ、彼が操る縄は身体中の肌に喰い込
み、あたしの心を卑猥にえぐるように締め上げ、背中から引き締める縄が閉じようとする太腿
の付け根を大きく開かせ、コウジにさえ見せたことがない襞の奥まで彼の視線に晒されたの。
あたしは男を縛ることはあったけど、自分が縛られたのは初めてだったわ。男に縛られるって、
なかに自分を焦らし続けていたものを自然に抱きしめたみたいでとっても素直になれたような
気がしたの。
彼に犯されるように身体を貪られているあいだ、あたしは、ずっとコウジのことを考えていた、
唇を奪われたとき、肌の隅々まで唾液を擦り込まれたとき、胸を揉みしだかれながら乳首が
切れそうになるくらい強く吸われたとき、陰毛が擦れるくらい唇を強く押しあてられたときも。
こんなものがあたしの中に入るのだろうかと思うくらい、彼の持ちものは黒々と太くて長くて、
真珠を埋め込んでいたのかいびつで、まるで堅くねじれて石膏化した大蛇の頭みたいな奇怪な
形だった。そして、開いた脚のあいだに彼が下半身を滑り込ませ、彼のものをあたしの中に呑
み込ませ、卑猥に腰を揺すり獣のように突き上げてきたとき、あたしは縛られた手の中に汗を
握り締め、身体のいたるところに体液を滲ませたわ。とても、長い時間、その時間のすべてが
あたしの欲望だった……。そして熱い飛沫のような精液を垂れ流したとき、あたしは初めて
自分の欲望を男に吸い取られる悦びを知ったような気がするの。彼がどんなに醜悪な男でも、
彼の指や舌やペニスに自分が無防備に吸い取られる欲望という卑しく、したたかな安息……。
彼はあたしをベッドに残してホテルの部屋を出るとき言ったわ、あんたのからだはどんな部分
も寂しがっているぜ、コウジによく言っておくことだな、惚れた女のからだを寂しくさせない
ことだって…。



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