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冬恋慕
【SM 官能小説】

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冬恋慕-3

三週間ほど前にあたしを指名してきた若い男の子はちょっと変わっていたわね。二十一歳の大
学生で宇宙物理学なんて難しいことを勉強している童顔で可愛い男の子。名前はツトムくん。
久しぶりの若い男の子だったわ。籐の椅子に深々と腰を下ろしたあたしの目の前で恥ずかしげ
に裸になって、ぼくってこういうところ初めてなんです、なんて真顔で言いながら、あたしの
前でピンク色をした可愛いおチンチンを堅く立てているのよ。その姿があまりに健気なので
笑ってしまったわ。あたしは跪いた彼の若くて瑞々しい裸についうっとりと見入ってしまった
の。若い男の子の肌って女性よりきめが細かくてとても綺麗なのよね。彼の身体ってどう言っ
たらいいのかしら、まるで太陽の光に瑞々しく輝く黄金色の砂に似ていたわ。なぜって、砂の
肉体はあたしの掌の指のすきまからこぼれ落ちていく甘い感傷みたいだったから。

あたしは彼がハイヒールの爪先に接吻するときにふと漏らす、音楽みたいな溜息と瞳の中の
透明な潤みが気に入ったのよ。あたしはツトムくんに初めて出会ったときに予感していたの…
彼に跪かれた瞬間、あたしのからだは、とてもしなやかで饒舌になるってことを。そしてあた
しは彼とプレイをすることで、まるで海面で浮遊する藻をつかもうとするかのような快楽の中
で心地よくもがくことができるってことを。そう思ったとき彼をとてもイジメたくなったわ。
首輪を嵌められ、後ろ手に鎖の付いた革枷で拘束された彼に言ってやったわ。まるで飼い犬
以下の憐れな奴隷ね、奴隷はわたしの前に跪き、ハイヒールの先端に接吻するのよ。彼はあた
しのハイヒールの鋭い踵を唇に含み、足の甲に優しく頬を寄せ、愛おしく愛撫してくれたわ。
そう、とっても優しく。それなのにあたしはハイヒールで彼の頬を踏みにじると彼はとても
悦んだわ。

彼には好きな女性がいたらしいけど、彼女とは別れたらしいわ。彼は難しげな顔をしてぼくは
女性への恋し方がわからなかった、それにぼくには汚れのない処女の女性こそふさわしいと
思ってきたけど、彼女はそうじゃなかった……なんて、バカみたい、男を知らない女にあなた
という男の何がわかるのかしら、逆に女を知らないあなたが女性に何を求めるのかわかるのか
しら…って言ってやったわ。

彼があたしの前で跪き、まだ薄桃色のペニスをむっくりと立てて、先端に犬のような涎を鈴口
の細い割れ目に溜めているのを見たとき、あたしはすごく彼を汚したくなったのよ。だから彼
の左の頬に唾を吐いたわ。わたしの中に溜まり過ぎた濁った唾液、もしかしたら胃に溜まった
胃液を、嘔吐するように噎せながら吐いたかもしれない。自惚れた想いを美しくいだいている
男は思いっきり汚したい、あたしはそういう欲望に疼くのよ。あたしの唾液と彼の頬肌がねっ
とりと絡んだ瞬間、あたしは彼の白いむっちりとした太腿にハイヒールの踵を強く喰い込ませ
て踏みにじったのよ、そして言ったわ、こんなあたしという女にあなたは夢を描くことができ
るかしらって。



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