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アンジェラ
【その他 官能小説】

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アンジェラ-12

 「随分早く行ったね」
 「もう縛られた時から感じてたから」
 「そうか。バイブはやっぱり感じるだろう」
 「ええ。あれで責められると駄目。あっという間に行っちゃうわ」
 「そうだろうな。あれ使うとみんな直ぐ行っちゃうんだよ」
 「お客さんはうちは初めてですよね」
 「いや、もう何度も来ているんだけど、いつもはアンジェラを指名しているから」
 「え? それじゃお客さんはMなの?」
 「いや、そういう訳じゃ無いんだけどアンジェラが気に入っているから」
 「でもアンジェラとやる時は縛られたりする訳でしょ?」
 「まあそうだね」
 「それじゃやっぱりMなんじゃない」
 「アンジェラも僕のことMだって言うけど僕はそうは思わない」
 「どんなことするのが好みなの?」
 「だから女を縛って今みたいにやるのがいい」
 「他には?」
 「他って?」
 「ムチ打ったりローソク垂らしたりとか」
 「ああ、そういうのは別にやりたいと思わないな。やったことも無いし」
 「それじゃ縛るだけ?」
 「何か不満なの?」
 「とんでもない。お客さんの好みに不満なんてある訳無いじゃない」
 「いや、Mだからもっと激しくやって欲しいとかあるのかなと思って」
 「ううん。お客さんがやりたいってことをやってくれるのが嬉しいの。それがMの気持ちなのよ」
 「そうか。そんなもんかも知れないな」
 「又来てくれる?」
 「うん、多分」
 「それじゃ今度はバイブじゃなくて舐めてくれると嬉しいな」
 「そうか。そうしようと思ったんだけどね」
 「じゃどうしてしなかったの?」
 「いや、僕の舌は鍛えてあるからね。アンジェラみたいなドデカイ女だってこれでやるとイチコロなんだ。ギョヘーなんて言って失神しちゃうから、普通の女にはちょっと刺激が強すぎるんじゃないかと思って」
 「アンジェラのあそこを舐めたことあるの?」
 「いやいや、アンジェラみたいにデカイ女っていう意味」
 「そうか。今度はそれじゃそれを私にやってよ」
 「いいのかい?」
 「ええ、遠慮しないでやって欲しいな」
 「じゃまあ、今度はそうするよ」

 2週間毎に靖はアンジェラと会ってたから、クラブに行ってM女を買った次の休みの日はもうアンジェラと会う日である。アンジェラはもう靖とうち解けてきてまるで恋人とデートするかのような嬉しそうな顔で来る。股まである皮のロングブーツに皮のピチピチのショート・パンツを穿き、上はタンクトップの上にやはり皮のジャンパーを着ている。SMクラブからそのまま抜け出して来たみたいな服装であった。
 「何かそんな格好してると本当に女王様みたいに見えるね。背が高いし」
 「ヒールが6インチもあるからよ」
 「6インチってどれくらい?」
 「15センチよ」
 「ヒェー、15センチかあ。そんなの履けば僕だって忽ちノッポになっちゃう」
 「履いてみたい?」
 「転んじゃうだけだからいい」
 「それにしてもその格好は何なの?」
 「何なのって?」
 「もうちょっとお洒落しなさいよ。私と一緒に歩くのに目立ってしょうがないでしょ」
 「目立つのはアンジェラがそんな格好してるからさ」
 「だから私と合わせてもうちょっと洒落た格好しなさいよ」
 「2人でお洒落したら余計目立つ」
 「反対よ。1人だけしょぼい格好してるから目立つのよ」
 「驚いたな。しょぼいなんて日本語使うのか」


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