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危険な自慰
【その他 官能小説】

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オープン・エア-2

 「丸目のSTI…もしかしてS202?」
 マズい。本気のやつが来た。ロードスターが走る悦びを追求した車だとするなら、ヤツにとっての正義は絶対的な速さ。勝ち目なし。私のBRZなら少しは勝負になるのかもしれないけど。
 「なんのー!」
 …しばらく頑張ってはみたものの、やはり勝負にならない。かといって、先に行かせたらその瞬間に胸を露出してるのを見られてしまう。ヘタをすれば下半身も。
 「譲るしかない…か。それが礼儀だし。」
 長めの直線で停車。私はうなだれ、胸を見られるのを覚悟した。
 丸目の青いSTIはパパッパ、とパッシングでサインを出し、手を振りながら追い越しに来た。ミラータイプのサングラス、キャップ、ドライヴィング・グローブ。やっぱり本気の人だ。
 私も手を振り返し…あ、そうか!
 真横に来た。でも、私の胸は腕に隠れて見えていないはず。
 丸目が前に出た。私は両手をクロスさせて肩に当て、お辞儀した。参りました、のポーズ。
 よーーく見れば上半身ハダカなのはバレただろうけど、走りながらジーっと見ることなんか出来ないし、走ることに誇りを持っている者はそんな失礼なことはしない。チューブトップか露出多めの何かだと思ってくれただろう。
 私は再び穏やかなオープンエアを満喫した。ああ、やっぱりロードスターはこんなふうに素肌全体で風を感じて気ままに走るのが一番ステキ。


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