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Halloween 〜Trick or cosplay〜
【制服 官能小説】

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第8章 勘違いしないで。-6

貴之は落ち込みながら家に帰った。いつもならすぐに撮影した写真を見るのだが、今日は見る気にならなかった。貴之はベッドに倒れ込みブルーな気持ちでもがいていた。

その時だ。LINEが来た。
『さっきはゴメン、言い過ぎた。』
簡単な言葉だが、貴之に安心感を与えるには十分な言葉ではあった。
『俺こそゴメンなさい。似衣奈さんの言う通りでした。彼氏でもないのに束縛するような事を言ってゴメンなさい。自分が嫌になりました。そう、俺もいやらしい目で似衣奈さんを見ていたんですね。そんな自分にショックを受けました。俺は似衣奈さんをいやらしい見ている自分はもう嫌です。そんな目で見るのが嫌だから、俺もうイベントには行きません。ゴメンなさい。』

『そう、分かったわ。』

似衣奈からそう返事があると、貴之は返事を返さなかった。自分は数いるファンの中の1人だ。自分が行かないからと言って似衣奈が困る事はない、そう思う事によって自分が勘違いしていないと言う事を言い聞かせるのであった。

もう会えないかも知れない…、そう考えると哀しくなって来た。もはや自分が似衣奈の事が好きな事は紛れも無い事実である。失って始めて正直になれる自分に怒りさえ感じる。本当はもっと似衣奈を知りたい、もっと仲良くなりたい。順番を間違え性的な思いを描き似衣奈を見てしまった自分を後悔した。

頭の中から似衣奈がいなくなる事はきっとないだろう。あのハロウィンコスプレイベントで初めて会った時から、貴之の心の中には似衣奈がいた。麻里奈も自分にとって大切な女性だが、似衣奈にはまた違った意味での感情を持っている。自分なんかが2人の女性を好きになる事自体、勘違いしている証拠かも知れない。勘違いしないで…、その一言が貴之の胸に深く深く刺さったのであった。

「さっきあの人のようにって言ったよな…。あの人って麻里奈さんの事言ってたのかな…。て事は、ハロウィンパーティーの後、麻里奈さんとエッチしたの知ってるって事…?似衣奈さん、俺が麻里奈さんとこう言う仲なの、知ってるのか…?」
2人の過去は知っている。似衣奈にとって水と油の麻里奈と関係を持ってる自分と会ったりする事に抵抗は無かったのかな…、そう疑問を持った。もしかしたらまだあの時のシコリが残っており、似衣奈は自分を使い麻里奈に何か嫌がらせをしようとしている可能性も考えた。もし麻里奈が自分と似衣奈が会っている事に気付いたらマズイ状況になる事は必至だ。もしかしたら自分のせいでまた2人の争いが再燃してしまうのではないか…、色々考えてしまった。

「俺、勘違いしていい気になってた罰が下ったのかな…。やっぱ似衣奈さんを追うのはやめた方がいいのかな…。」
2人の過去を考えると、自分が中心になった三角関係だけは避けなければならない、そう思った。

「もう似衣奈さんに会うのはよそう…。」
貴之はそう決めたのであった。


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