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Halloween 〜Trick or cosplay〜
【制服 官能小説】

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第8章 勘違いしないで。-5

「似衣奈さん…」
「ん?何ぁに??」
「俺、耐えられないんです…」
「え?何が??」
似衣奈は不思議そうな顔をして貴之を見ていた。言おうと決断したが少し躊躇った貴之。しかし思い切って言ってみた。

「似衣奈さんの、その…胸元とか、パンチラとか…、そう言うトコを夢中になって撮影している人らを見ると、何か…。スケベな男が喜ぶようなポーズとか、とって欲しくないんです…。見せないで欲しいってゆーか…」
そう言った瞬間、似衣奈の顔から笑みが消えた。
「似衣奈さんがたくさんの男にいやらしい目で見られるのが、何な嫌なんです…。」
貴之はようやく言いたかった事を言った。しかしそれが似衣奈の逆鱗に触れるとは思ってもいなかった。

「自分以外の男に見られれのは嫌って?」
「い、いや…そんなつもりじゃ…」
「そう言う事でしょ??ねー、どうしてあなたにそんな指図受けなきゃならないの!?」
似衣奈が怒り出すとは思ってもいなかった貴之は動揺してしまった。
「いや、指図とかじゃなくて…」
「指図でしょ!?あなたにあれこれ行動を制限されなきゃならない覚えはないけど!?ねー?2回ばかり一緒にご飯食べたぐらいで仲良くなった気にならないでよね?私はあなたの事、好きでも何でもないし。いつも熱心にイベントに来て私のとこに来てくれるからそのお礼のつもりだし、これは。私はあなたの彼氏でも何でもないんだからね!?勘違いしないで!」
「か、勘違いとかしてないです…」
「してるでしょ!?ねー?いつかこうして会ってれば私がエッチに誘うとでも思ってるんでしょ?あの人のように…」
「えっ?」
似衣奈はしまった、と言うような顔を一瞬浮かべたがすぐにその話を逸らせた。
「てかさー、いやらしい目で私を撮影されるのが嫌だって言ったけど、私から見ればあなたもみんなと同じようにいやらしい顔でカメラ覗いてるからね??いやらしい目で私を見てるじゃないのっ!?」
「えっ…!?」
貴之は自分も周りと同じようないやらしい顔を浮かべていたのだと言う事を言われ始めて気がついた。
「それに私の写真でヌイてるって言ったよね?自分はいい、他人はダメ??身勝手よね、ホント。私から見ればあなたも周りの男となんら変わりはない、私をいやらしい目で見る人らのうちの1人に過ぎないわ。ホントムカつく。もう一回言うわっ。勘違いしないで!」
貴之は何も言い返せなかった。怒り心頭で席を立ち帰ってしまった似衣奈の後ろ姿を見る事しかできなかった。足が動かない。追いかけて言って謝らなきゃ、そう思っても腰が立たない。今似衣奈に言われた言葉が体に重く重くのしかかっていたからであった。

(どうしよう…。言わなきゃ良かった…)
確かに2回程食事した顔見知りに過ぎない。友達でもなければ当然彼氏でもない。コスプレイヤーとしてコスプレを楽しんでいる人間に対して気に触る発言をしてしまった自分に後悔した。まさに似衣奈に言われた通りだ。勘違いしていたのかも知れない。自分に興味を持ち話しかけて来た女は自分に気があるものと勘違いしていたかも知れない。勘違い…、その言葉が頭から離れなかった。


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