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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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不死蝶・海老川優里-5

筒ノ宮から北関東自動車道を走り千城県に入った優里。千城に入るのは久しぶりだ。千城での仕事は全て歩美に任せていた。優里が千城に来るのは湯島武史一家を殺害した日以来だ。高速を降りると変わらぬ風景もあれば変わった風景もある。あの日からだいぶ時間が経過した事を優里に感じさせた。

優里はすぐに歩美のいる百合ヶ丘地区には行かずにある場所に向かった。
「フフッ、そりゃそうよね。誰も買い手なんかつくはずがないわ。」
車を降りた優里は、壁はヒビが入り庭には雑草が生い茂り、スプレーであちこち落書きされたある古びた家の前に立った。そう、そこは湯島武史の家であった。殺害事件の現場だ。しかも大々的に報道された為、この家が殺害事件の現場だと知らない者はいない。そしてどこから出た噂か分からないが、今この家は幽霊が出ると言う心霊スポットになっている。窓ガラスは破られ簡単に中に入れる。優里は門を通り庭に回り破られたガラス戸から中に入る。

「いいわねー。フフッ」
憎き湯島武史と、ある意味自分を裏切った双子の妹の英里と子供達が幸せに暮らしていた場所が無残にも廃れている様子が溜まらなく痛快だ。蜘蛛の巣、埃、そして誰かが忍び込んでセックスでもしたのだろうか、使用済みのティッシュが散乱している。
「この家を見てると、まるで私が味わったどん底の日々を思い出すわぁ。変わり果てたあいつらの幸せの場所。フフッ、いい気味だわ。」
優里は中を進み、一家を殺害した部屋へと入る。床にはドス黒いシミが広く染み付いていた。
「思い出すわ…、奴らを殺したあの瞬間を…。」
優里は目を閉じ笑みを浮かべたまま顔を上に向け至福の表情を浮かべた。子供を殺害した時の英里の顔、そして英里を殺害した時の湯島武史の絶望に満ちた顔…、思い出すだけでもイッてしまいそうな程の興奮が蘇る。
「湯島武史だけ生かしておいて、家族を殺された復讐で、そんな奴と対決するのも良かったかなぁ…。」
湯島武史一家を殺害した罪悪感は今まで一度も感じた事はなかった。その時点では悔いは全く残らずやり遂げた感はあった。しかし未だ城南がレイプのメッカと崇められ全国からレイプ目的で城南に来る悪魂が後を絶たない事に対して心を痛め、その責任は湯島武史と言うレイプ神を生み出してしまった償いをしなくてはならないと言う使命感に駆られた。奇しくも湯島武史の息のかかった佐川健吾とフレアで出会ってしまった。城南でのレイプを影で煽動している佐川を倒す事がレイプ撲滅に繋がると考え、優里は今まで佐川を追って来た。

「もうすぐ終わるわ。佐川健吾…もうすぐ息の根を止めてやる…もうすぐ…。」
優里は床に染み付いた変色しどす黒くなった湯島武史の血痕を見つめながらそう呟いた。


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