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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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警視総監・上原若菜-8

「う、上原さん、凄いですね…。て、天皇陛下から…」
「う、うん…」
そう、テレビで会見を開きそう発言したのは天皇陛下であった。天皇陛下自らがこのような人事に関して発言する事は普通あり得ない事だ。あの穏やかな口調での発言は見ている者達の心にスッと入って来る。このコメントでほぼ若菜の続投が決まったような物であった。

「しかも総理大臣ですって。上原さん、一体どこに行っちゃうんですか??」
冷やかすマギー。
「む、無理無理!総理大臣とか絶対無理だから…」
首を大きく横に降る若菜。天皇陛下のコメントに若菜が1番驚いていたのであった。



4月某日、新入式典が行われた。今年も多くの警察官が入って来た。今年は例年に増して女性の姿が目立つ。みんな若菜に憧れて警察への道へと進んで来たのだろう。頼もしい光景であった。

式は進みいよいよ警視総監のことばの時間がやってきた。席を立ち壇上から会場を見渡す若菜。会場は希望の塊だ。そんな雰囲気に若菜の表情は和らぐ。

若菜の頭の中には自分が警察を目指してから現在までの記憶が走馬灯のように駆け抜けた。父に内緒で警察官を目指したあの頃。父の死、静香との出会い、大切な日々と突然の別れ、田口徹との戦い、母の死、俊介との落恋、結婚と出産…。そして不死蝶とサーガとの戦いまで、モニターに映して新入り諸君に見せてあげたくなるような人生だった。喜びよりも後悔の方が多かったかも知れない。父の死に目にも母の死に目にも会えなかった親不孝者だと自負している。自分のせいで静香は命を落としてしまった。後悔から生まれる辛さの方がよほど大きい。しかし、だからこそ自分は強くなれるんだ、そう思っている。両親、静香が誇れるような人間ではない、だが恥じさせない人間に、いや警視総監になる自信はある。特に最後まで自慢の娘だと言ってくれた母の為にも、若菜は前を向き、胸を張る。

「みなさん、始めまして。私が警視総監、上原若菜です。」


〜終〜


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