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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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偽善者-4

若菜は腕を組んだまま下条を睨みつけながら言葉を続ける。
「そしてあと一つの誤算。それはサーガのみならず海老川優里までもがフレアの名を傷つける存在になってしまった事よね?」
「…」
「現在テロリストとされる海老川優里がフレアの信者だったと世間が知ったらやはりフレアはノウムと変わらぬ危険な宗教団体だとみなされてしまう。せっかくノウム色を払拭しクリーンな宗教団体に生まれ変わった事をアピールし続けて来たあんたの苦労は水の泡。今あんたははっきり言ってどうしていいか分からないはず。海老川優里とも音信不通なんじゃないの?」
「…」
「ったく、馬鹿な男よね。利用されたのは海老川優里ではなくあんた。フレア代表と言う地位を利用して海老川優里を抱いた時点であんたは彼女の敵よ。海老川優里はあんたに抱かれた時点であんたを利用する事を決めたはずよ?海老川優里はあんたの為でもなく、フレアの為でもなく、初めから自分の為だけにあんたに近づいたのよね。今の海老川優里にとってはフレアなんか知ったこっちゃない。既に用無し。だから連絡が取れないのよ。」
その言葉を聞いた下条はがっくりとうな垂れた。

その時、事務所に杉山が入って来た。
「逮捕状、出ました。」
若菜は表情一つ変えずに、そう、と答える。
「下条高志、犯人隠匿罪で逮捕します。」
若菜はうな垂れる下条に手錠をかけた。下条は特に抵抗はしなかった。もはやフレア代表として教団をどうしていいか本当に分からなくなったのだろう。むしろ手錠をかけられて安堵の色さえ感じた程であった。
「ねぇ、隠す事はもうないでしょ?なら海老川優里が入信したいきさつを教えてよ。」
下条はゆっくりと顔を上げながら言った。
「彼女はノウムの時に教祖が連れて来たんだ。詳しい事は分からない。本当です。」
さすがに嘘をついている様子は見受けられなかった。
「そう。じゃあ教祖様にたっぷりと話を聞いてくるわ?」
もう下条は何も言葉を口にする事はなかった。続いて到着した刑事ら捜査員に連行されて行ったと同時に捜査令状を持参した捜査員らが一斉にフレア本部に入って来た。

「ヨガも終わりね。でも下条がフレアをまっとうな宗教団体にしようとしていた事は間違いないでしょう。ただ彼の間違いは湯島武史の糸に絡んでしまった事ね。そこで歯車が狂ってしまった。運がない男よね。」
そう言ってヨガのポーズをした若菜。華英は何故今ヨガポーズをしたのか不思議に思ったがが、若菜はなんとなくやってみただけであった。


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