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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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驚愕すべき正体-7

若菜は涼子と抱き合いながら視線を海に向けた。
(繋がったわ…糸が…。)
複雑に絡み合っていた糸がスッと解けた気がした。若菜の中で事件の全ての関連性と辻褄が合ったのだ。湯島武史から始まったこの事件はサーガで終わる…、そう思っていたが、違かった。始まりは海老川優里であり、海老川優里で終わるべき事件だったのだ。この事件は若菜にとって苦しい結末を迎えるような気がした。全てはレイプと言う卑劣な犯罪に巻き込まれてしまった女の悲しみが渦巻く事件だ。犯人と自分…、レイプを憎み根絶するという目的が同じと言う特異な事件だ。かたや警察、かたやテロリスト…表裏の存在である二つか同じ目的に向かって歩んでいる奇妙な状況に若菜は苦しくなる。

「もうこれ以上、海老川優里に罪を犯させたくない…。」
若菜はそう言って涼子と別れ県警本部に向かった。運転しながら若菜の顔をチラッと見たが、怒りでもなく悲しみでもなく、そう、一言で言うなら切ない…、そんな表情をしているように見えた。県警本部に着くまで若菜は無言だった。

県警本部に到着するとオンラインも含めた緊急会議が開かれた。モニターには捜査本部のある萬岸署の中居の姿を始め主要人物の顔も並んでいた。夕方16時ちょうどになると若菜はスッと立ち上がり、多くの署員達が見守る中、会議を開始させた。

「不死蝶のリーダー、及び事件の全容が分かりました。」
開口一番、そう言った若菜の言葉にどよめきが起きた。若菜は表情一つ変えずに言葉を続けた。
「不死蝶のリーダーは、海老川優里という女性です。」
殆どの人間が、海老川優里…?と口走り首を傾げた。聞き覚えのあるような、ないような、そんな名前であった。
「海老川優里…、彼女は捜査の目を掻い潜り、そして我々に捕まる事なく逃げ切った極悪レイプ犯、湯島武史の初めての妻であった女性です。」
「な、何…!?」
予想だにしていなかった事実にみんなが驚いた。
「湯島武史が極悪レイプ犯になるきっかけを作ったのは海老川優里だと言われています。幼少時に虐めれた復讐を成人になってから海老川優里に果たす為、予行演習として湯島武史は様々な女性を狙いレイプして来ました。レイプされ無理矢理結婚させられた海老川優里。彼女の結婚生活は悲惨なものだったでしょう。しかし彼女の双子の妹、海老川絵里が現れた事により、絵里を愛した湯島武史は優里を解放しました。解放された優里は湯島武史に結婚させられる前にフィアンセがいて、彼の元へ飛んで行った…。それ以降の海老川優里の情報はありません。」
全員が固唾を飲んで若菜の報国を聞いていた。


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