投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

特命捜査対策室長 上原若菜の最初へ 特命捜査対策室長 上原若菜 607 特命捜査対策室長 上原若菜 609 特命捜査対策室長 上原若菜の最後へ

驚愕すべき正体-8

「その湯島武史は田口徹事件の際、何者かによって殺害されました。犯人はまず子供を、次に妻の絵里を、そして愛する家族を目の前で殺害されると言う絶望に襲われていた湯島武史の順に殺して行った事が検証で分かってます。その湯島武史一家を殺害した犯人こそが海老川優里だったのです。」
「な、何だって…?」
当時の裏記録では元婦警の瀬川涼子が渡辺麻耶と共に湯島武史一家を殺害したと記録されている。それを知る関係者は大きな襲撃を受けた。

「私は湯島武史一家殺害事件について、違和感を感じていました。湯島武史だけなら怨恨による殺害だと思いますが、幼い子供まで殺している犯人。湯島武史と絵里の前で子供を殺害し計り知れない苦しみを与えた事実を考えると、湯島武史本人のみならずに相当な恨みを持っている人間の犯行ではないかと思ってました。それが海老川優里なら説明がつきます。自分を苦しめた湯島武史が、自分の双子の妹と家族を作り幸せに暮らしている…。それをぶち壊すという意図を考えれば海老川優里が犯人である事がごく自然に思える。湯島武史と海老川絵里、そして2人の宝物…全てが憎かった事でしょう。まして殆どレイプにより妊娠した自分の子供と、両親の愛をたっぷりと注がれた子供とを比べると、ね。」
「レイプにより妊娠した自分の子供…?」
また新たな展開に衝撃を受ける。若菜は息を大きく吸い、そしてゆっくりと吐く。
「DNA鑑定の結果、今まで正体が謎であった白川歩美の素性が判明しました。その結果、白川歩美の父親は湯島武史である確率が高いレベルで証明されました。」
「な…!」
またまた新たな衝撃が全員に襲いかかる。そしてその結果、導き出される事実に全員が絶句する。
「白川歩美は湯島武史と海老川優里の子供である、間違いないでしょう。不死蝶のリーダーが海老川優里、白川歩美は母親である海老川優里の命を受け活動していると思われます。」
誰もが動きを止め若菜を見つめていた。それはただ単に犯人の素性が分かった為だけではない。この事件の奥の、いや闇の深さに絶句したのであった。
「私が警視庁総監になったのも偶然ではなく必然だったように思います。この事件を終わらせるのは自分しかいない、そう思います。田口徹の怨念は未だ消えない。私に絡みついてくる。湯島武史から始まったこの事件の長い長い糸は私の体にどうしても絡みつきたいらしいです。いいでしょう。私はその糸を解いてやります。この事件解決は私の運命。刑事生命をかけて不死蝶を止めてみせる。そしてサーガの息の根を止めて見せます…。」
息の根を止める…、その言葉にまた田口徹のように存在を抹消するのかと全員に緊張が走る。

「素性が分かったと言え、不死蝶の全容はまだ掴めてません。サーガの行方も。しかしサーガを追えば必ず不死蝶に、不死蝶を追えば必ずサーガに辿り着くはず。因縁の糸は必ず繋がってるから。まずは海老川優里がフィアンセの元に帰ってから現在に至るまでの足取りを洗って下さい。以上です。」

そして緊急会議は終わった。


特命捜査対策室長 上原若菜の最初へ 特命捜査対策室長 上原若菜 607 特命捜査対策室長 上原若菜 609 特命捜査対策室長 上原若菜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前