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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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ひとりじゃない-5

本来おちゃらけキャラの吉川がサーガヨガ教室で捜査の為覚醒剤を使用してからすっかりその姿が消えていた。あれ以降、どちらかと言うと眉間に皺を寄せ険しい表情を見せる事が多くなった吉川を周りは刑事らしい顔つきになったなと言うが、逆にさとみからすればそれが心配であった。下らない事で言い争っていた以前の姿も、今思えば悪くはなく感じた。それに自分の危機を救ってくれた恩もある。今の気分は吉川の様子も含めてとても馬鹿だのアホだの言う気分にはなれないさとみであった。

そんな事を考えて、ボーッとしてしまったさとみがふと吉川を見ると、何やら真剣な表情で一点を見つめているのに気付く。その先にはミニスカートの少し派手めな女性が立っていた。
「あの人がどうかしたの?もしかして白川歩美!?」
まさか白川歩美を発見したのではと思ったさとみ。その女性に視線を向けた。
「いい脚してんな…」
「はっ??」
聞き間違えたかと思った。さとみは吉川の顔に視線を向ける。
「いいなぁ、あのフトモモ…。エロい…」
これまで深刻な顔をしていた吉川の顔がニヤついていた。
「は、ハァァっ!?何言ってんのぉ!?」
「あ、ゴメンなさい!あまりにいい女だったからついつい捜査を忘れて見入ってしまいました!アハハ!」
信じられない言葉にさとみは唖然とした。真剣に捜査に当たっているとばかり思っていた吉川がエッチなカッコをした女にうつつを抜かしている事にムカッと来る。
「し、信じらんない!最低…!こんな時にぃぃ…!」
まさかのマジ切れに吉川も慌てる。
「わ、悪かったっす!つ、つい目が…」
そう言いながらもまたその女性をチラッと見た。
「あ、また見た!スケベ!変態!!」
「へ、変態はないっしょ!?スケベかもは知れないっすけど…」
「変態変態!変態!」
「お、俺はただ…」
「バーカ!」
さとみはほっぺたを膨らませて怒っていた。
「わ、分かりましたってば!もう見ませんから…」
「フン!」
ちょっと騒ぎすぎたか、その女性はこちらを見てニコッと笑った。そして信号が変わると横断歩道を歩いて行った。
(意味ありげな笑みだったな…。俺の事好きなのか!?)
素敵な笑顔が印象的だった。
「ほらまた見た!!」
「ち、違いますって…」
「もう知らない!」
さとみはその女性と離れるような方向に歩いて行ってしまった。
「ち、ちょっと待ってくださいって…!」
慌てて追いかける吉川。吉川の足音を感じながらさとみは思う。
(何で私、こんなに怒ってんだろ…)
別に吉川がどの女をいやらしい目で見ようが自分には関係ないはずである。さとみは自分の怒りの理由が自分でも分からなかった…、と言うか気付いていなかった。しかし吉川の足音があの女性に向かって離れて行かず、自分には近づいて来ている事に少し安心している自分には気付いていた。


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