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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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ひとりじゃない-6

夜19時になるとサーガテロ対策本部が置かれた萬岸署からの指示でパトカーのサイレンを鳴らす事を止めた。住民の騒音苦情に配慮した判断であった。ただし赤色灯を点灯しての大規模なパトロールは続けられた。本部ではサーガらの使用している車両の動きがないかNシステムを使っての捜査を続けている。捜査範囲を浅霞市に絞り徹底的な捜査を行なっている。

「サーガもせっかく集めた武器や覚醒剤をそう簡単に見捨てて逃亡する訳がないかもね。絶対に持ち出そうとしてるはず。きっと大量に持ってるはずだから持ち出すのに結構時間がかかるでしょうね。逃亡についても念入りに計画を練るはずだし。それに夜逃げるとこっちも読んでいると思ってるだろうから、特に今夜は動きはないかもね。夜は赤色灯が目立つからサーガも慎重になるでしょ。昼間のサイレンと夜の赤色灯で焦らす事が出来れば一先ずは成果ありね。朝霞署に連絡して仮眠場所を作るよう依頼して?パトロールしてる捜査員らに交代で仮眠を取るよう連絡をお願い。」
「了解しました。」
杉山は早速浅霞署に連絡し、無線で捜査員らに連絡を入れた。

「サーガの放送さえ途切れなければね。サイレンの音がテレビから聞こえれば、浅霞潜伏確定だったんだけどね。」
現在のところ、Nシステムにより潜伏場所であろう浅霞市に目をつけたに過ぎない。他にもっと決定的な結果が欲しい。若菜の勘では絶対に浅霞市に潜伏しているはずである。その確証が早く欲しかった。

若菜は吉川に電話をかけた。
「悪いんだけど、明日の早朝から捜査を始めてくれないかな?朝の3時頃から。まずその時間に電気がついてる家やビルがないかをチェックして、その付近に怪しい人影がないかどうかチェックして欲しいのよね。」
「分かりました。」
「そこらにホテルある?」
「駅前にありましたね。」
「じゃあ悪いんだけど、自分でチェックインして貰っていいかな?今日はもう捜査を切り上げて休んでくれる?」
「分かりました。」
電話を切ると内容をさとみに伝えた。
「駅前にしか無かったっすよね。そこ行きますか。あまり遅いと埋まってしまいますからね。」
「うん。」
2人は駅前に向かう。あまり需要がないのだろうか、一軒しかないビジネスホテルもさほど新しくは無かった。しかし仮眠を取るだけだ、特に問題はない。…が、大問題が起きる。
「ま、マジっすか…!?こ、困ったなぁ…。他にこの周りにホテルはないですよね?」
「はい。隣駅まで行けばありますが、本日は大変混み合ってますのでどこも厳しいと思いますよ?このお部屋もたまたま今キャンセルがございましたからご用意出来る訳で。」
「そうですか…」
どうやら警察の動きを察知し各社取材に来た人間で混み合っているようだ。言われたのがツイン部屋一部屋しか空いていないと言う事であった。さすがにさとみと同じ部屋に泊まるのは気が引けた吉川は困り果てた。
「吉川君、別にやましい事考えてないよね?」
「か、考えてる訳ないじゃないですか!?」
「ならいいじゃん。仮眠するだけだし。」
「い、いや、でも…」
そんな吉川を横目にさとみはフロントマンに言った。
「それでいいです。泊まります。」
何の躊躇いもなしにそう言ったさとみに驚きを隠せない吉川に対し、さとみはさっさとチェックインの手続きをする。前金を払い領収書を依頼しカードキーを受け取った。
「じゃあ行くわよ?」
「は、はい…」
吉川は頼もしいさとみの後ろをすごすごとついて行きエレベーターに乗り3階で降り部屋に向かう。カードキーをかざすとドアが開き中へ入る。戸惑い気味に吉川はさとみの後ろについて部屋に入った。


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