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愛獄戯館
【SM 官能小説】

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愛獄戯館-9

老翁はいつものように妻のふくよかで肉惑的な肌に縄が喰い込むくらい彼女を強く縛ったのだ
が、玉枷を咥えさせた妻の湿った唇はまるで今しがた、あの若造のものを咥えたかのように
色めき、白くなだらかな首筋には彼が垂らしたであろう唾液の匂いが漂い、乳首のまわりに
滲む斑点はきっとあの若造の唇が吸いついた痕に違いなく、何よりも、妻の股間に隆起した、
噎せるような漆黒の繊毛は彼の精液の匂いにまぶされていることをふと感じたのだった。

キリキリと後ろ手に縛り上げたユミコの裸体を天井の鎖から吊るしあげる。彼女のからだに
滲み入った何もかもがあの若造の若い肉体から放たれたものだというのに、ユミコは老翁の
目の前でいつものと変わらず、淫蕩に膿んでくる蒼白い瞳で従順すぎるほど老翁を求めている
ことに、彼は胸奥を掻き毟られるような嫉妬を感じたのだった。

ふくよかな乳房の上下を喰い絞めた縄によって熟れきった乳肌を今にも弾けさせんばかりに
突き出し、ほどよく肉のついた腰まわりをよじらせ、羞恥の部分を色づかせ、艶やかな光沢を
放つ内腿を強ばらせているユミコの緊縛された裸身は見なれたものだとはいえ、あの若造が
ユミコをどんなふうに抱いたのか、そして妻はどんな悦びを得たのか、目の前にしたユミコの
恍惚とした薄暮に包まれたような肢体は、老翁をいっそう嫉妬と焦燥に追い立てるのだった。


老翁はユミコの熟れた花弁のぬかるみを指でさぐってみる。潤んだ幾重もの花弁が指に反応し
たように蠢き、まるであの若造がユミコの中に注ぎ込んだどろりとした精液がうねり、子壺の
暗がりを霊妙にゆらめかせているようだった。

指の先端で陰唇を裂くように少しずつ押し広げると、どくどくと脈打つような疼きが老翁の
身体を襲い、そのとき彼は、何かに憑かれたように指を烈しく蠢かせ、広げたユミコの陰部を
深く覗き見るのだった。老翁は、あの若造が刺し抜いた妻の性器の奥底まで眺め尽くそうとし
ている自分が、自らの意思とは違うところでひとりでに疼いてくることに、なぜか烈しい嫉妬
と苛立ちに襲われながらも妻に対する鬱屈した欲情に、からだ全体が蝕まれるのを感じるのだ
った。


天井の鎖から吊るした全裸のユミコを何度となく烈しく鞭を打ち、肌にうっすらと浮かんだ幾
筋もの鞭の痕に熱蝋を垂らし、麗しく湿った陰毛を蝋燭で炙りあげると、妻が肉惑的に熟れき
ったからだをのたうたせ、海老のようにのけぞり、内腿に蜜液を滲ませていることに老翁は
ユミコがたしかに自分の女であることに安堵するのだったが、なぜか妻のからだにあの若造の
影が見え隠れするのだった。

ユミコがあきらかにこれまでとは違う恍惚とした表情を浮かべ、嗜虐する老翁を嬲るように
瞳に光を漂わせたのは初めてのことだったのだが、おそらくそれが、あの珈琲屋の若造のおち
んちんを存分に謳歌したかのような余裕の表情にさえ見え、なぜかあの若造の肉体に対する
嫉妬と焦燥が老翁の心をじわじわと犯していく被虐的な情感は刹那的でもあり、老翁が初めて
身に知らされた、辱められた自尊心とでも呼ばざるえないしろものだった。

いわば奴隷として買った目の前のユミコを責めあげているというのに、逆に老翁を支配してい
るのが妻のユミコだと感じたとき、おまえはあの若造に抱かれたのか、あの若造の持ちものは、
おまえの奥の奥まで貫いたのか、穴に放たれたあの男の精液の飛沫をおまえは子宮でしゃぶり
つくしたのかと叫びながらユミコの顔に唾を吐くと、彼女は表情ひとつ変えることなく、恍惚
とした美しい瞳を潤ませ、口枷をした紅色の唇を淫靡に弛ませるのだった。


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