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愛獄戯館
【SM 官能小説】

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愛獄戯館-11

老翁が珈琲の匂いを嗅ぎながら不意に囁く…。

まあ、想像してみるがいい。仮にきみのものをユミコが受け入れたとしても、ユミコの肉襞か
ら溢れる蜜汁にはたっぷりとわたしの唾液が混ざっており、もちろん指で唾液を擦り込ませて
ある肉襞がきみのいきり起つものを喰い絞め、精を吐かせるということがどれほど滑稽なこと
か…そうだ、すでにきみはわたしに嫉妬している、なぜならきみの勃起した憐れな肉幹はわた
しの唾でまぶされているのだから、ましてや妻がわたしのものだということを、きみは嫌とい
うほど妻との情交で知ることになる。

老翁にいたぶられながらも悦楽に浸っているユミコさん対する愛おしさが募るほど老翁にたい
して烈しい嫉妬をケイジロウはいだきながらも、けっして彼女を得ることのできないという胸
苦しさと彼女を遠くに引き剥がされるような寂寞感をひしひしと受け入れ、それはなぜか自ら
の卑屈さというより、まるで自分が奴隷となってユミコさんに捧げられるような、甘美で被虐
的な欲情にも似たものであり、その不可思議な覚醒は彼の心を虐げ、蝕もうとしているのはま
ぎれもなくユミコさん自身だということなのだとふと思うのだった。

いつもユミコさんと交わるとき、彼女のからだの上にいるのはケイジロウ自身だというのに、
彼のものを呑み込んだ彼女の肉襞は、水母のように揺らぎ、無数の蚯蚓が蠢くように肉幹にま
とわりつき、獰猛に肉棒の被膜を貪り、幹芯の血流を絞め、まさにペニスが千切られようとし
た瞬間、ケイジロウはまるで尻穴に槍を打たれたように腰を突き出すと、どくどくと精液を放
出するのだった。



ふと気がつくと店の外ではあいかわらず秋の雨がしとしとと降り続き、老翁はすでに店にはい
なかった。勘定だけがテーブルの上に置かれ、今しがた消したばかりの煙草の煙が灰皿の中で
燻り、煙はゆらゆらと老翁の顔を宙に描きケイジロウを嘲笑するかのように歪んでいく…。



………


老翁はまるで蛇に睨まれたかのように金縛りにあい、身動きひとつできなかった。亡霊のよう
にふわりと傍に寄り添ったユミコは表情ひとつ変えることなく、テーブルに置かれていた鋭く
尖った鋏(はさみ)を手にすると、彼のペニスにゆっくりと添わせる。なぜか渇き切ったペニス
の芯が微かな湿り気とともに熱をもち、ペニスの鈴口が、彼女が手にした鋏に向かって媚びる
ように口を開いている。

なっ、なにをするのだ…と叫ぼうとするが老翁は声すら発することができない。ユミコは老翁
のペニスに片方の手を添えると萎えた肉幹に鋏の腹をなぞるように押しつけていく。金属の
冷たい感触がぶるっと肉幹を震わせる。ゆるゆると弛んだ陰袋を彼女が徐々に手のひらに包み
込んでいくとき、老翁は背筋に悪寒を感じ、びくんとからだをのけ反らせ、無意識にペニスを
蠢かせた。

肉幹に這わせられる鋏の刃に渇いた包皮が粘りつくと、老翁は苦悶の表情をあらわにしながら
も身をよじらせていくのだったが、赤く剥けた亀頭を淫靡に鋏の尖った先端でなぞられ、ぬる
ぬるとした睾丸が彼女の手の中で淫靡に捏ねられると、淫猥な疼きがじわじわと襲ってくる。


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