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横浜発 7:54
【女性向け 官能小説】

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何回も繰り返されるキスに意識が口内に集中する。

私の頭を軽く抑えて、逃げないようにキスをする。
唇は、これでもかって程に密着しているのに
身体のほかの部分はそっと触れ合う。
お互いに、性急に唇を求めあって、他の部分は気にならないかのように。

そっと矢野さんの片手が背中にまわされて私を支える。
ギュッと抱きしめられる感じじゃなくて
そう。支える感じ。

2人のキスをする吐息だけが響いた。

ゆっくりと矢野さんの手が力を入れて私を引き寄せる。

「ん・・・・っ」

その合間もずっと角度を変えて攻め続ける唇は
やがて私の首筋に移った。

「さくら」

今まで聞いたどの声よりも低い声で
私の名前をそっと呼ぶ。

執拗に流れるように首筋を舐められて。
ゆっくりと服の中に入ってきた手は熱かった。

その熱い大きな手で、お腹を触って胸まで上がってくる。

いつもの腕時計が手の熱さに反して冷たい。

「んっっ」
その冷たさにビックリして、少し身体を離すと
色っぽい目をした矢野さんが
「何?」
とまた私を引き寄せた。



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