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横浜発 7:54
【女性向け 官能小説】

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きっとまだ日が高いだろう平日に
ホテルの中は薄暗く電気の明かりだけで何とも背徳感が満載なのに
隣で私を抱きしめているオトコの笑顔はさわやかで
仕事をさぼった会社員の笑顔とは思えない。

「愛してるよ」

さっきから何回もこの言葉を繰り返す。

私もそんな言葉に嬉しくなって
社会人初のサボリを満喫して彼の腕の中で身体を丸める。

「さくらが俺のカラダ目当てでもいいよ」
そんな子供っぽい発言におかしくなって
「私も、矢野さんを愛してる」
と、くすくす笑えば、急に真面目な顔をして
「俺の事も名前で呼んで」
と私を見つめる。

「亮」

そっと小さくそう呼ぶと
矢野さんは、嬉しそうに顔を崩して私を抱きしめた。

「さくら・・・あの時、間違えて声をかけてくれてありがとう」
「ん」
「あの電車にいつも乗っててくれてありがとう」
「うん」
「俺を好きになってくれてありがとう」

「亮こそ。亮こそあの時、私が誰だかわかってくれてありがとう」
「あぁ」

「でも。いろいろなありがとうがあるけど・・・
もし、あの時さくらが間違えて俺に声をかけなくても
遠くない未来に俺たちはこうなってた」
「え・・・」

「電車で見つけた時から、さくらを好きになっていた。
きっと近いうちに我慢できずに俺から声をかけていたよ」
「亮・・・」

「一目見た時から好きだよ」

そういって私を抱きしめる。


たった2分の出会いが、これからの2人の永遠に、なる―――。


That is two minutes miracle!




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