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横浜発 7:54
【女性向け 官能小説】

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-5


そんな会話を、少し離れた女の子たちが睨んで。
うん。しっかり睨まれてる。

お構いなしに私に世話を焼く矢野さんに
私とメンバーの人たちは苦笑いした。

1時間も過ぎたころ
「さくらちゃん、ちゃんと食べた?」
と聞かれて
「そろそろ出るけど、良い?」
なんて耳元でそっと呟く。

「はい」
私がそう答えると矢野さんは私の手を持って立ちあがった。
「俺たち帰るから。お先に」
そう言って大きなスポーツバッグを持ち上げると
「あれ?矢野帰るの?」
と、方々から声が飛んできた。

「ああ。帰る。シャワーも浴びたいし」
そう答えると
「お前あからさまな奴だな!」
と、軽く酔った人が私たちが手をつないでいるのとシャワー発言を茶化した。

「あ?違うって純粋に汗が気持ち悪いだけ。
さくらちゃん送っていきたいし、マジで帰る」
矢野さんは靴ひもを締めた。
「お前今日、動いたもんなぁ〜」

女の子たちが
「今日、矢野クンとしゃべってな〜い」
と言ったけど、それは私へのけん制でしょうか?

そんな声に苦笑いをして
「今日はお邪魔しました」
と、挨拶をして、二人でお店の外に出た。

手をつないだまま、駅の改札の手前でふと立ち止まる。
「今日1日、ちゃんと俺の事見てくれた?」
そう聞く矢野さんは心なしか自信がない様で

ぎゅっと私の手を握る。





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