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横浜発 7:54
【女性向け 官能小説】

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「はい」
「どう思った?」
「カッコいい。と思いました」
その言葉に、くるっと私に振り向いて
「じゃぁ・・・」
「私で良かったら」
そう言ったとたん、改札手前の街灯が届かない場所で
ぎゅっと抱きしめられた。

汗の匂いがするその身体に抱きしめられて
心臓がドキドキして私もギュッと矢野さんのTシャツを握り締めた。
私の顔は矢野さんの厚い胸板に押し付けられる。

背の高い矢野さんの顔が私の位置まで下りてきて
そっとキスを繰り返す。

「次のデートは、さくらちゃんの好きなところに行こう」
「え?」
「今日は俺に付き合ってもらったから。次はさくらちゃんの好きなところに」

キスの合間にそんな約束をしてくれる。

「海に行きたい」
夏は終わってもう秋だけど。2人で海を見に行きたい。ふとそんな風に思った。

段々深くなるキスに口の中まで舌で探られて意識があいまいになる。
矢野さんの手はゆっくりと私の背中をさまよっていた。

「うん。海に行こう」

背中をさまよっていた手が、一瞬胸をさすった。

「ちゃんと帰りは送って行くから、もう少し大丈夫?」
と私の時間を気にしてくれて
「うん」
と返事をする。まだ時間は早い。
私も、まだ帰りたくない。

はい、から、うん、に変化した返事の仕方は
そのまま私たちの関係の変化で
ちょっと恥ずかしくなる。

「シャワー浴びたい。一緒に行こう?」

耳元で発したその言葉はやけに色っぽくて。
息がかかってぞくぞくした。

そんな私に矢野さんは小さく笑って。
手を引っ張ってそっと歩きだす。



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