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横浜発 7:54
【女性向け 官能小説】

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翌朝、横浜駅で待ち合わせて
二人で電車に乗って試合が行われるグラウンドに向かう。

「車で迎えに行きたかったけど、帰りは打ち上げで飲むから」
「そうなんですか」
「長谷川さん、行けるよね?」

高い身長を折り曲げて私の顔を覗き込む。

「私が行ってもいいんですか?」
「もちろん」
「じゃぁ、行こう・・・かな」
「うん」

矢野さんはあからさまに嬉しそうに笑った。

「ねぇ。長谷川さん下の名前教えてよ」
「え?」
「ダメ?」

まっすぐと前を向き、こちらをちらっとも見ない。

「さくら、です」
「うん。ぴったりだ」

うんとうなづいた後に、私の目の前に手を広げて
「はい」という。
その手をじっと見つめると、もう一度
「はい。さくらちゃんの、手」
と手を軽く動かした。

そっと、その上に私の手を重ねる。
ぎゅっと握られた二人の手は、ゆっくりと下に降りて歩くたびに軽く揺れる。

まるで高校生のようなその雰囲気に
オトコと手をつなぐことなんて、初めてでもないくせに。

ドキドキした自分にびっくりする。

「今日1日・・・
休日の俺を見て、飲み会の俺を見てほしい」

「え・・・」




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