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横浜発 7:54
【女性向け 官能小説】

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「なるほどね」

姉は大きくため息をついた。

「矢野さんは変な人じゃない」
「うん」
姉のためらった言い方に次の言葉を待った。

「けど、モテる」
「うん?」
「分かってる?」
「え・・ううん。わかんない」

「すでに会社では矢野さんがナンパされたって噂になってる。
それに矢野さんは応えたって事になってる」
「・・・・」

「矢野さんは今までこの会社の女の子の誘いに乗ったことはないのに、だよ」
「げ!」

「げ、じゃないわよ」
「・・・・」

「で、電話するのやめようかな」
「さくら、その電車で通勤している限り矢野さんはさくらを見つけると思う」
「・・・・」

「あの人、研究職上がりなんだよね。確か」
「う、うん」

「科学技術広報、とか言うんだって」
「へぇ・・」

へぇ、と言ったけど全く分らない。
「研究職じゃないと分からないような細かい部分の広報を専門職がやるんだって」
「へぇ」

「だから、あの人、爽やかな見た目とは裏腹にしつこいと思う」
「・・・・・」

お姉ちゃん、それって偏見だと思う。



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