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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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高梨愛理の亡霊-7

 「さてと…」
そう言った若菜の表情がキリッとした。どうやら人間観察をし終えたようだ。雰囲気がガラッと変わった。さすがの和歌も思わず唾を飲んだ。
 「あんたさぁ、何のつもりで高梨愛理の名前を語ってるのよ?」
和歌も憮然とした表情で若菜に答える。
 「別に意味ないわよ。だいたい私以外の高梨愛理なんて知らないし。」
 「高梨愛理は知らなくても私の事は知ってるみたいたけど?」
和歌は言葉を言う直前、視線を一瞬下に落とす。
 「知らないし。あなたなんか。」
 「いえ、知ってる。あんたは私を知ってるわ。確実にね。どこかで会った事あったかしら?」
 「だ、だから知らないって…」
 「嘘はいいのよ!ねぇ、どこで会った?」
 「だから…」
 「会った事はないようね。じゃあ何で私を知ったのよ?」
 「み、見た事も…」
若菜は和歌に最後まで言葉を言わせない。嘘を見抜かれどんどん追いつめられて行く。
 「サーガ…」
 「!?」
和歌に大きな動揺が見られた。まさかこんな早くにそこまで突き止められると思っていなかったようだ。
 「そっか。あなたの覚醒剤入手ルートはサーガ…。フレアね?」
 「…」
口は噤んでももはや和歌自身が嘘を隠せなかった。自分の嘘を見抜き最短で自分を丸裸にする若菜に恐怖を感じた和歌であった。
 「フフフ…」
 「な、何がおかしいの…」
もはや若菜の笑みが恐くても仕方がなかった。
 「あなたを散々取調した挙げ句、釈放してみようかなぁ…。いかにも重要な供述を得たような事をマスコミに言いふらしてさぁ?」
 「な…!」
あれだけ太々しかった和歌が嘘のように脅えていた。
 「そしたらさぁ、あなたもう生きて行けないわよねぇ?サーガに捕まり拷問受けるでしょ?もしくはあなたから覚醒剤を買った奴らから口封じで消されちゃうよねぇ?それか一生監禁されて毎日男の性欲処理させられたり、バイブ攻めにあったり…。鞭打ちもかな?蝋燭とか?いや、みんなに犯された後…」
若菜はそう言ってスッとLady Gunを取り出し銃口を和歌の額に向ける。
 「本物の高梨愛理のように、バーン!って。」
和歌の額に向けて発砲するアクションをとる。
 「ひゃっ…!!」
体を丸めて怯える和歌。それを見て高笑いする。
 「アハハ!撃たないわよぉ。だってもう刑務所入りたくないもぉん♪」
からかわれた和歌は脅えながらも反抗的な目つきで若菜を見た。しかし次の瞬間、鼓膜が破れるかと思う程の乾いた音が響く。そして頬の脇を何かが物凄い速さで通過したような気がした。
 「えっ…」
目を向けると若菜の握る銃口あたりに煙が立ち込めているのが見えた。状況が把握出来なかった。あり得ない、あり得ない事だ。まさか取調室で刑事が容疑者に発砲するなんて全くあり得ない事だ。しかしそのあり得ない事が目の前で起きたのだ。和歌はまるで魂が抜けた人間のように呆然としていた。
 「あ、ゴメン。弾、抜いたと思ってたけど入ってたみたい♪」
心理学など学んでいない和歌にも分かった。若菜がわざと自分に発砲した事が。この現実が受け入れられずに固まる和歌。
 「間違いよ、間違い。間違えちゃったのよ、マ・ジ・で♪」
和歌からスッと力が抜ける。全身の力が抜けた和歌は体が震え、そして失禁してしまった。


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