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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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甘い蜜(しる)-7

 2人きりになった会議室。若菜は唐突に吉川に聞いた。
 「近藤君見てどう思う?」
吉川の表情は至って真面目であった。浮ついた様子は見受けられない。
 「…、近藤さんと言うか、まず先に昨夜一緒にいた主婦達の性的興奮は異常です。アルコールが入ったからと言ってあそこまで性欲にかられるのは普通じゃありません。」
 「じゃあ吉川君が主婦達の性欲をそこまで掻き立てる要因とは何だと考えてる?」
若菜は吉川が抱いている疑惑をすでに予想出来ているかのように思えた。
 「覚醒剤でしょう。ただし体に注射跡は見受けられなかったし、常習者になれば幻覚症状や異状な言動など隠しきれないはず。しかし全員から異常行動は見られませんでした。もしかしたらアブリかも知れません。それに粉末にして鼻から吸引とか、性器に塗ると媚薬効果もあるらしいですから、注射以外の服用の可能性は高いと思います。注射よりも体内に入る濃度は低いですから症状も割と深刻ではないのかも知れません。タバコが止められないのと同じような感じですかね。吸いたくなるとどうしても吸いたくて仕方ない。禁煙区域であってもどこか影を見つけて吸ってしまう、みたいな。あの姿と目つきは、俺が思うに薬物中毒らしきものかと思います。それに彼女らに挿入した時、ペニスから何か湧き上がるかのような興奮が全身に広がるような感覚を得ました。彼女らはきっと性器に覚醒剤を塗り込んでいたのでしょう。あの感覚は恐らく薬物…いや覚醒剤でしょう。上原さんも薄々は感じてますよね?」
若菜は頷く。
 「フレアである以上、その可能性は初めから視野に入れてたわ?でもマズイわね。いきなり覚醒剤を出してくるとは思わなかった。吉川君と近藤君に薬物中毒になる可能性が…」
 「俺は大丈夫です。詳しくは言えませんが、それ系の任務についていたので扱いには慣れてますから。しかし、近藤さんはマズイ。さっきの様子…、手は出してないと言ってましたが、あの狼狽具合はただ事じゃない。一晩中ヤッて疲れてるだけならいいけど、もし中田みな実が薬物を使用していたならきっと近藤さんの体内に薬物が入った事になります。それを続けた場合…」
 「間違いなく薬物中毒になってしまうわね。」
 「はい。しかしいきなり任務から近藤さんを外したら怪しまれます。彼女達は密かにこちらの身元を確かめているかのような会話を向けられる事があります。その疑いが晴れた時、何らかのアクションがあると思うんです。だからそれまで近藤さんに注意しながら捜査は続けなくてはと思うんです。」
若菜は大きく頷く。
 「こんな早くに覚醒剤を出して来たのは誤算だったわ。吉川君、うまく近藤君をコントロールしてくれる?何とか尻尾だけは掴みたいの。常に危険と隣り合わせなのは承知してる。慎重に捜査を続けてくれる?もし少しでも勘づかれたと思った場合はすぐ報告して?即座に中止するから。」
 「はい。任せて下さい。」
吉川の顔付きはもはやベテラン刑事の引き締まった凛々しいものに見えたのであった。


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