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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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甘い蜜(しる)-8

 若菜は吉川を仕事に戻した後、近藤を呼び出した。
 「失礼します。」
やはり顔色の優れない近藤が入って来た。
 「大丈夫??」
 「はい。寝不足なだけですから。」
そう答えて椅子に座る。若菜は近藤の顔をじっと見る。顔はやつれているものの視点は定まっている。近藤が知らず知らずのうちに覚醒剤が体内に入った事はまだ確定ではない。若菜は慎重に言葉を選ぶ。
 「どう?捜査は。何か気になった事、ある?」
近藤は少し考えてから答えた。
 「いえ。今のところは特に…。」
 「そう。一日目は疲れて寝てしまったのよね?誰かと会ってはいなかったのよね?」
 「はい。昨日も本当は疲れ切って早く帰って寝たかったのですが、中田みな実に相談に乗ってくれと頼まれて。」
 「そう。」
若菜は近藤の些細な仕草から嘘を見抜く。恐らく初日も誰かと一夜を過ごしたのだろう、そう感じた。
 「中田みな実から何か不審な点は感じなかった?」
 「特に…。」
 「そう。吉川君の話だと初めから積極的な色仕掛けを仕掛けて来るみたいだけど、夜の部はそんな事なさそうなのかしら?」
 「はい。みんな普通だと思います。中田みな実も酒が入っても決して隙は見せませんでしたし、そんな素振りを見せる人はいませんでした。夜の部は職員である広沢涼子も教室に参加してますからみんな警戒してるのかも知れませんが。」
 「そうなんだ。ならいいわ?」
明らかに嘘を言っているのは分かる。しかし近藤は刑事としての経験もそれなりに踏んだ人間だ。嘘を問い質すような真似はしたくない。嘘偽りのない報告を自主的に待つのが近藤の為だと判断する。
 少しの間の後に近藤が口を開く。
 「あの…実は昨日中田みな実の相談に乗ってる中で、元気づける為に今日の夜、ヨガ教室が終わった後に2人で食事をしようって話になって…。自分は一応金持ちの設定なのである程度高級なレストランとか行かなければならないと思うんです。もしかしたらプレゼントを要求されるかも知れないし、何かあった時、金がないと不審に思われるかも知れないので、資金を準備して欲しいのですが…。」
中野も篠田も金持ちの設定だ。資金の件は予め準備はしていた。
 「そうね。じゃあ現金は1000万入った銀行カードを用意するわ?あとアフリカン・ネクスプレスのゴールドカードもね。カードはどちらも篠田正樹名義で作ってあるから安心して?今日の潜入捜査に向かう前までに渡すわ。」
 「ありがとう御座います。」
そう言って近藤は仕事に戻った。
 「本当はこんな真似したくないけど…」
若菜は近藤を泳がせ金の使い道を監視する事にしたのであった。同時に吉川にも同じ物を用意した。


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