う-5
「吉野さんは好きなように仕事をすればいいわ」
「麻子」
「私が吉野さんを養ってあげる」
そう言って私は身を乗り出してキスをする。
甘い甘い。キスをしたあと
吉野さんは私の発言に満足したように笑った。
「そっか。うん。そうか」
そう言って私を痛いぐらい抱きしめた後、私のキスとは正反対の荒いキスをする。
私の全てを奪うように。
「あ・・・だめだ」
「なぁに?」
「ゴムがない」
そう言って、子供のようにうなだれる吉野さんを見て
今度は私が大笑いした。
「ねぇ。私もう退職願出しちゃった」
「は?・・・・嘘だろ?」
「もちろん本当」
「男前だな。麻子さん」
「でしょ。どうする?セックス、やめとく?」
クスクス笑う私を見て。
「やめない」
そう呟いて私を抱き上げた。
1週間、ひと気のなかった寝室はひんやり冷たくて。
その無機質な部屋に、キスの音が響く。
間接照明に照らされた私の身体を愛しそうになであげて。
「俺のだ」
そう呟いて身体中にキスをした。
ゆっくりと秘部に指を入れられて
糸の引いたその指を舐める。
首筋を舐めあげて
段々とキスが降りて、乳首を噛んだ。
「あ・・・・ぁ」