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今から恋を始めよう
【女性向け 官能小説】

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「どうした?」

なんてのんきに聞くから。

「私を、置いて行こうとしたでしょ」
と、思い切りすねた口調で言った。
「置いて行く?」
なんて言うから。セフレって関係なのを思い知らされる。
初めから後腐れのない関係を吉野さんは望んでいた。

「私、別れないからっ!」
強気に言うと、吉野さんはプッと吹き出して。
「それいいに来たのか?」
と嬉しそうに言う。

「悪い?」
「悪くないけど。帰ってからでもよくないか?」
「帰ってからっていつよ!!!」

いつ行くかも知らなかったのに!
いつ帰って来るかなんか、教える気もないくせに!

そう思ってプンプンしている私を笑いながらなだめて。

「とりあえず1週間後には一度帰国するから。
俺もその時にきちんと話そうと思ってた」

はぁ?1週間後?

野口さん・・・
まさか、色々全部分かってて私をたきつけたんじゃないでしょうね?

そう思って軽く唇をかむ私に
そっと親指で顔のラインをなぞった。

「1週間、色々考えておいて。
ここにいるって事は、どうせ経管の誰かに全部聞いたんだろ。
ごめん。チェックインの最終時間だ。帰ってきたら色々話あおう」

そう言って、吉野さんはUKに飛び立った。



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