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催眠権売買
【SF 官能小説】

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ゆびパチンとほうかご-1

朝起きて、鳥飼くんの朝立ちをお口で慰めながら起こした。
二人で制服に着替えて朝食を食べる。
今日は指を鳴らさないのかも、少し安心する。
美久が降りてくると、早速椅子の上で向かい合いながら挿入し朝食を口移しで食べさせだした。
「普通に食べたいよ」と美久は泣き言を吐いてる。
そんな仲の良い二人を横目に私は家を出た。
駅までの道のり、昨日のカラオケ屋を思い出す。
久々に楽しかったなぁ、持つべきものは仲間だよね。
携帯を取出して見るとメールが入っていた。
「門限大丈夫だった?」「浩二から何か言われた?」など書いてある。
昨日メール確認してない事に驚いた、帰って何してたんだっけ?
どうも帰宅後の事が思い出せない、でも気にしてはいけない事なのでしょうがない。
遅いけど皆に返信を打ちながら駅のホームに立った。
すると、私の肩を叩いてくる者がいる。
振り返ると美久だった。
「あれ、早いね」
「うん、今日は早いんだ」と背中のテニスラケットのカバンを見せる。
「朝練かぁ〜頑張るね」
「うん」屈託無い笑顔で可愛い
こんなに可愛いのに男嫌いなんてもったいないよ
白い歯を見せて笑っている美久の顔が突然氷付き、私に寄ってきた。
「どうしたの?」
「お姉ちゃん絶対に見ないでよ」と恐ろしい顔で言う
「何?どうしたの?」
「ストーカーだよ」と口だけが動く
「え、またなの?」
美久にはよくある事だけど、朝からストーカーがいるのはびっくりした。
「うん、一昨日の朝、名前呼ばれたから振り向くと痩せた超キモい奴がいて、
”ゴメンしたりないわ”とか言うんだよ、気持ち悪くて逃げようとしたら、
何故か駅のホームにいて遅刻ギリギリだったんだよ」
「何それ? 何かされたの?」
「されてないと思う、必死で逃げたかも?あの気持ち悪い顔は忘れないから直ぐ分かるよ」
「どの人よ」
「みちゃダメだって」
「大丈夫だから」
そう言うと美久は指を小さく伸ばし「あいつ、お姉ちゃんと同じ制服着てるやつ」
私はその指の先たどって直ぐに分かった。
鳥飼だ
あいつ同じ駅だったんだ、最悪
「あいつ私と同じクラスの奴だよ、いつもいじめられてる」
「えーやだーお姉ちゃん学校で私の名前出した?」
「出したかもしれない、でも隅でいじめられてるから私の声は聞こえないはずだけど、美久には近づくなと言っておくよ」
「やだやだやめて私の事言わないで、あんなキモくて10秒も見られない奴やだよ」
私もそうだ、正直話しかけたくないので助かった。
「そぉ?分かった、何かありそうなら全力で逃げなさいね」
「うん、分かった」
鳥飼め、妹に何かしたらタダじゃおかないからね、土屋達に言ってやる。
青あざだらけじゃ済まないわよ……?
青あざって鳥飼の体の事? うげ、気持ち悪い想像もしたくない。
車両は違うとはいえ、同じ電車に鳥飼が乗っているだけで気分が悪い。
妹は私がいて安心したのか、担任の横暴さを愚痴っていた。
電車を降り学校までの道のり、後ろの方にいる鳥飼が気になるけど、
教室の皆と挨拶したら忘れた。
いつもの授業、楽しい休み時間、いつもと違うのは部屋の隅でいじめられている行為がない。
とは言え、鳥飼や土屋達がいないので他の場所でいじめているんだと思う。
休み時間トイレに行く廊下で鳥飼が一人で立っていた。
何故かニヤついている、キモい。
パチンと指を鳴らす音がした。
なんだろキモい、私は横を通り過ぎトイレに向かう。
パチン、パチンと不気味に音がなる中トイレに駆け込んだ。
「なんでだ」と苛つく声で何か悪態をついている。
なんだろ関わってほしくない。
トイレを済ませ、鏡で前髪を整えてから出ると、鳥飼がまだいた。
明らかに私に向かって指を鳴らしているけど、何の呪いだろう?
そそくさと通り過ぎるとき、「若月」と小さな声で呼んだ。最悪だ。
キモいので無視すると「……美久」と妹の名前を言った。
「なんでその名前を」と振り返ると、鳥飼は私を睨んだまま何かを言ってきた。
聞こえない。
気が付くと廊下の影に二人だけだった。
鳥飼は私ではなく自分の携帯を見ている。
なんでこんな所にいるんだろう?こいつに呼ばれたのだろうか?
ありえない。
それに何か重要な事を言う必要があったのに思い出せない、
それより、ここに二人でいるのだけは避けたい。
私は足早に教室に戻った。
いつもの授業と休み時間、そして放課後。
なぜだか帰らずに席に座っていた。
なにしてるんだろう私、皆帰っているから、この教室には私のほかに鳥飼と土屋達だった。
最悪なメンバーだ。すぐにでも帰りたいのに足が動かない。
すると土屋達3人は私の横を通りながら何も言わずに出て行く。
いやジロジロ見ながら出て行ったような気がする。
たぶん、
覚えて無いけど。
その後で鳥飼も横を通り出て行った。
とても悪い予感がする、急いで逃げたくても足が震えて動かない。
浩二くんに電話して来てもらいたいが、それは禁止事項。
やっとの思いでカバンを取り重い足を前に出し席から離れ、教室を出た。
廊下に出ると昇降口まで早足で歩く、なんか怖い。
下駄箱に向かう為階段を上がり、気づくとドアの前にいた。
そこは空き教室だった。


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