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アンバランス
【OL/お姉さん 官能小説】

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アンバランス-3

(3)


誘った夜、導くつもりが息が止まるほどの衝撃で貫かれた。ヒロくんは童貞ではなかった。
(すごい!)
入ってる、なんてものではなく、膣がいっぱいに拡がって埋め込まれた感じで、それが意識が薄れるほど、
(感じる!)
私は夢中になって『男』にしがみついていた。

 気だるい体をおしてベッドをおりるとワインを一口飲んで大きく息をついた。
「もう、経験あったのね」
「……はい」
1度じゃない。何度もしている。コンドームも自分で用意してきて直前に素早く装着した。
(なんなの?この子……)

「君も飲む?」
「いえ、お酒はまだ……」
子供みたいで、どうみたってお酒を飲むとは思えない。セックスは早かったんだ。……それにしても、
(あの、ペニスは……)
「初体験って、いつ?」
しばらくして私は訊いた。
「中学3年です……」
「中学……」
誰と?……どういう経緯で?……
ヒロくんは私の問いかけに答えながら語り始めた。

「ぼく、今でも小さいけど、中学2年の時、142センチしかありませんでした」
初体験のことを訊いたのになぜそんな話をするのかと訝しく思ったが、聞いているうちに繋がりとして語っておきたい彼の気持ちがわかってきた。

 制服を着ていないと小学生に間違われてしまう体格であった。
低身長……心配した親が病院に連れていった。自分ではたいして気にしてはいなかった。友達もたくさんいたし、運動は得意ではなかったが、クラス委員もしていて中心的存在であった。チビなのをからかわれたりイジメを受けたこともなかった。しかし、第二次性徴がほとんど見られないのは危惧するところで、勃起はするけれどペニスは小さくて精通もなかった。これは医者とだけ話したことでその時は恥ずかしかった。
「どんなものか詳しく知らないけど、ホルモン注射をすることになったんです。それも毎日、夜寝る前に打つんです」
 初めは母親に打ってもらっていたが、間もなく自分でできるようになり、それは半年あまり続いた。半年、というのは決められた期間ではなく、いやになったから止めたのである。
「何だか、薬で自分を作っているみたいで、小さくたっていいからもう嫌だって言ったんです」
両親とも頷いて、
「元気ならいい」
それ以上何も言わなかった。

 効果はあった。
「背は5センチ伸びました」
声も少し太くなって、発毛も見られ、その年の暮には黒い毛になった。
「でも……」
異常な変化をきたしたのは、ペニスであった。
「夏頃からズキズキ痛みを感じるようになって、ある時つくづく見たら大きくなっていたんです」
「急に?」
「いえ、少しずつです。まさか一気にこんなに……」
「そうよね、ふふ……」

 気づいてから7か月、日増しに長くなり、太くなって、3年に進級する頃にはほぼ現在の大きさにまで成長した。病気かと思った。
「親のいない時に母親の鏡台に映してみて茫然としました」
体にそぐわない、サツマイモみたいなチンポがぶら下がっている。
(何だ、これ……)
「男は大きいペニスに憧れるけど、中学生ですから。どうしようと思いました」
(こんなの、他人に見せられない)
恥ずかしさが先に立った。
 平常時はまだよかった。太めでも柔らかいから特に目立つこともない。困ったのは勃起した時である。膨張率がすごかった。
「わかるわ。勃った時、ほんとに大きいもん」
私が股間に目をやるとヒロくんは顔を伏せてはにかんだ。

「体育の時間はいつもサポーターを着けていたんです。それもぎりぎり穿けるサイズの小さいやつで締め付けてました。刺激を受けたら隠せませんから」
サポーターがなかったらもろに形が浮き上がってしまう。
「昨日みたいに?」
「はい……」
笑いごとではなかったようだ。


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