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今から恋を始めよう
【女性向け 官能小説】

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「あ?」
ほんの少し不機嫌そうに声を出した吉野さんに
「これ、いいにおい」
そう言えば
「そうか」
と嬉しそうにギュッと抱きしめる。

「でも微か過ぎる。もう少し多くつければいいのに」

そう顔をあげた私にニヤッと笑って。

「麻子だけが嗅がなくていいのか?
他のオンナがこの匂いを感じていいんだ?」

なんていう。

「意地の悪いオトコ」

そう睨みつけた私を笑いながら、さらにぎゅっと抱きしめて。

「セックスしようぜ」

と耳元でささやいた。
その言葉でああ、セフレだったけ。
忘れちゃいけないその事を思い出して背中が冷たくなった。

そんな私に気がついたのか、吉野さんは苦笑いをして
私の髪をくしゃっとなでる。

「今日はゴム買って来たから思いっきり抱いてやる」

その言葉に、赤くなった顔を隠すように横を向けば
「麻子、可愛い」
なんて首筋を噛みながら言うから。

「あ・・・ぁ」

小さく声が―――漏れた。



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