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今から恋を始めよう
【女性向け 官能小説】

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「優しく?」
「ん・・激し・・・ぃ」

私のその言葉を聞いて満足したように笑った後
吉野さんは小さく息を吐き出した。

次の瞬間、私の頬を両手で包み込んで
少ししゃがんでおでこにキスをした。

そのキスは優しくて、優しくて。
キスが終わると私を抱きしめて

「ごめん。余裕なかったな」

と、苦笑いの声が上から降ってきた。

私たちはそっとキスをし直して。
二人で笑いながら靴を脱いだ。

「何か飲む?」

そう聞いた私に、軽く首を振って
「何もいらない―――麻子がほしい」

もし、飲み会の席で聞いてたら
プッと吹き出してしまいそうなセリフを
真面目な顔で言われて。

両手を広げて私を待っているその胸に
私は吸い寄せられるように、何も考えずに飛び込んだ。

「ゆう・・・」

「いいね。その呼び方」

そう言いながら私をベッドに押し倒すと
上から私を覗き込んで、視線をはずさずに軽く首を振ってネクタイを緩める。

その仕草がやけに色っぽくて。
顎を軽く上げながら、ネクタイを抜き去った。




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