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〈生贄の肉・二つ〉
【鬼畜 官能小説】

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〈生贄の聖少女〉-5

『オジサンはねえ、れなれなみたいな可愛い娘が泣き叫ぶ姿を見るのが大好きなんだあ……「嫌」とか「やめて」とか言われると、どんどん燃えちゃうんだよぉ?』

『小生意気な台詞を吐かれても、オジサンは興奮しますなあ……「このォ!もっと虐めてやる!」って張り切ってしまうんですよねえ』

「ッ…!!!」


玲奈も奈々未も絶句するしかなかった……女性に乱暴を働き、その悲鳴や悶絶する姿を見て興奮するとは、もはや二人の思考の範疇を超えている……縄で身動きをとれなくし、嘲りながら身体を弄び、何もかも破壊してしまうのだというとてつもない恐怖は、今や現実として目の前にある……。


(な…奈々未さん怖いよ……お願い……私を助けて……)


怯えきった玲奈の瞳に映るのは、分娩台に拘束され、言葉さえ奪われた奈々未の悲惨な姿であった。
苛烈な罵詈雑言を浴びせられ、しかも何も得られなかった悲劇の人は、もう玲奈を救える力は持ち合わせてはいなかった。


『解った?れなれなの「嫌」は、オジサンには「もっと虐めて」って意味になるんだよ?』

「いッ!?嫌あッ!!触らないでよぉ!!」

『あはぁ〜……いま「嫌」って言ったあ?じゃあ触っちゃおうかなあ?』


美少女の顔面を汚したオヤジ達は、いよいよ清らかな身体に食手を伸ばした……麻縄で締め上げられている上半身のジャケットを脇腹に押し込み、ウールで出来た薄手のベストを首元までズラして捲り上げると、如何にも未成熟な少女らしいなだらかな膨らみを見せるYシャツの胸元を、ジロジロと視姦しだした。


『ほほぉ〜、コレは結構な大きさと考えてよろしいのでしょうかな?』

「かッ…顔を近付けないでぇ!!嫌だッ!!み、見ないでえッ!!」


右を見ても左を見ても、鼻の下を伸ばしきったオヤジの顔が並ぶ……そしてレンズを向けたカメラの姿も……玲奈のオヤジ達に対する嫌悪感は敵愾心にまで昇華し、その圧倒的な恐怖心故に涙が止まらない……。


「お願いもうやめてぇッ!!私に触らないでよぉッ!!私…私はシスターになるんだから…ッ!!私…私は……」


拉致されて縛られて監禁され、敬愛する奈々未への度の過ぎた“悪戯”を見せられただけ。
少なくともオヤジ達の“認識”はそこまでしかなかった。

しかし、玲奈は違う。
これから《被害者》となるであろう玲奈とは、決定的に違っている。


身体を汚される事は幼い頃からの夢を剥奪される事であり、それは未来を奪われる事と同じである。
心身共に一生消えない傷を負わされ、生きる意味さえ失わされた生涯を送る事までも意味する。


(け…汚らわしい手を離しなさい!!玲奈さんからその手を離すのですッ!!)


玲奈の決意を、その純真な想いを痛いほどに知っている奈々未も、張り裂けんばかりの激痛を胸に受けながら、しかし、救いの手を差し伸べる事が出来ない。

妹のような、自分の分身のような玲奈の泣き叫ぶ様はあまりに痛々しく、まるで我が身を斬り付けられているかのよう。




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