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〈熟肉の汁〉
【鬼畜 官能小説】

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〈霧散した未来〉-8



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『や…やった…!ハハハッ…恭子はこれで僕の物だ……』


隣の部屋の喧騒を、天パ男は聞いていた。
コップを当ててなくても聞こえてきた怒鳴り声や泣き声は、間違いなく恭子の家庭の崩壊していく断末魔であり、つまり、願った通りに意中の人妻を孤独にさせる事が出来た証左である。


天パ男は電話を掛けた。
何処あろう脅迫者にである。


{よう!あのDVDは気に入って貰えたかい?}


期待外れの商品を渡しておきながら、通話相手は悪びれもせずに明るい声をあげた。
それが今の緊急事態を招いたとも知らずに……。


『恭子は追い出されたよ……こ、これで恭子は僕の物だ……ククッ…クヒヒヒ!』

{ッ!?……何?お…追い出された…?}


通話相手の声に明るさは消え、動揺に震えが起き始めた。


『たった今、アパートから追い出されたんだ……早く捕まえてくれないかな?他の男に連れ去られる前にさあ?』

{ち、ちょっと待て!このまま電話切るなよ!}


ガタゴトと異音が混じると、他の男達の声が遠くから聞こえだした。
恭子の家庭崩壊は、脅迫者からしても急転直下の事態なのだから。




恭子は人妻だからこそ《価値》があった。


旦那の居ぬ間に好き放題に弄び、ヤり棄ても同然にする事こそが、爽快感と征服感を倍加させていたのだ。

恭子には死んでも守りたい物があった。
それ故に不条理な暴力を受け止め、変態行為の強要すらも飲み込んできたのだ。

其れを失った今、恭子には如何なる言葉も暴力も通用するまい。
きっと自暴自棄となり、全てに対して狂乱し、噛み付いてくるはずだ。


もう恭子は《商品》にはならない。


わざと期待外れなDVDを渡して、更に金を搾り取ろうとした企みは裏目となり、何もかも計画は狂ってしまったと嘆いても、もう取り返しはつかない……。



『今夜から恭子は僕の妻だ。君たちが何時も恭子を抱いてる部屋があるんだろ?そこを貸してくれよな……フフフフッ…フハハハ!』

{お、お前…何したか分かってんのか?つまらん真似しやが……}


これからの毎日を想像して、天パ男は恍惚の笑みの中で電話を切った。

もう直ぐに恭子は脅迫者達に拉致される。
連れ去られた先にある監禁部屋で二人きりになり、あとは燃え上がるような“愛”を育めばいいのだ。

願い続けてきた《幸福》は、手を伸ばせば届く距離にある……。






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