投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

男子中学生の憂鬱
【学園物 官能小説】

男子中学生の憂鬱の最初へ 男子中学生の憂鬱 0 男子中学生の憂鬱 2 男子中学生の憂鬱の最後へ

悩める中学生-1

五度目の射精を終えた名塚哲夫はティッシュをごみ箱に放り投げて、勉強机に戻った。全身脱力しただるさに頭は冴えず、宿題だけ済ますとベッドに横になった。

中学二年生の哲夫は今、思春期の辛い時期を迎えていた。絶え間ない性欲が真面目な性格を圧迫した。こんなことを考えたら不道徳だと思うその考えが後から後から湧いてくる。湧いてきて堪らなくなれば自慰、そして後悔。しかし思いはすぐまた湧いてきて、これの繰り返しなのであった。
どうしようもなく絶望的に思われるのが、自慰以外に、湧いてくる欲望の扱い方がないことだった。しかも射精まで至る道は専ら空想である。インターネットの使用を親から制限されている哲夫にとって、女性の裸を目にする機会は殆どなく、女性器は絵によるイメージしか持てずにいた。この理不尽さがまた苦しみに輪をかけていた。一体、異性の性器を目にすることすら出来ないような生物が人間以外にいるだろうかと哲夫は悔しくすらあった。
哲夫は学校では秀才として通っていた。よくいるタイプの秀才である。つまり、運動は苦手だったし、親切でも異性を惹きつけはしなかった。反対に、人に憎まれもしなかったので、学校生活は卒なくこなしていた。何のために勉強しているのか、自分でも分からずにいた。

今日は哲夫にとって、特別気持ちの治まらない日となった。授業中、クラスの女子がひとり、哲夫の目の前でおしっこを漏らしたのである。
理科の実験のとき、前に立っていた女子の脚を哲夫は眺めていた。男子と違う形の尻から生えた脚がX脚のように女子は大抵なっている。腿の付け根の幅が広くて、バランスを取るためにそんな形になるのだろうと考えていたら、青いジャージの半ズボンの、その尻の辺りが黒ずんだかと見え、それから一気に水となって流れてきた。
女子のおしっこは床を伝わって、哲夫の上履きを濡らした。それでも、体温と同じ温かさに、当の本人には起こったことが知られないでいた。哲夫は女子の肩を叩き、人に気づかれないように耳打ちした。哲夫はさっと場所を女子と入れ替わった。女子は小走りに出ていった。誰も気付かなかった。そして哲夫は自分のハンカチを取り出し、さり気なくしゃがむと、床のおしっこを拭き取った。女子の歩いていった後にも水は垂れていたのだったが、それに気づいた者はあっても、気に留めた者は一人もいなかった。
哲夫は帰宅してからも、まだ濡れているハンカチを嗅ぐたびに、焼かれるような性欲を覚えた。吸ってみると、渋いような塩辛いような味がした。これがどこからどのように出るのか、想像を巡らさずにはおれなかった。
ベッドに横になったまま、ズボンから、また硬くなった自分の性器を引き出した哲夫は、長い先の皮をつまんで伸ばし、指で擦り合わせ始めた。数分ののち、微量の白い汁が飛んで腹にかかった。

漏らした女子は名をイリーナといった。よく見れば顔立ちも美しく、体つきもすらりとしているのだが、目立たぬほうだったし、哲夫の好みでもなかった。だがイリーナから哲夫はえらく感謝され、数日したら、好きだという旨の手紙を受け取った。
極端に正直なところのある哲夫はことを重く捉えて考えた。付き合うのは本当に好きな相手とだけであるべきではないか。自慰を止められないような男に付き合う資格などあるのか。しかもイリーナのにおいを嗅いでしているとは、相手への冒瀆に違いない。
そこで哲夫は考えたことを全て書き記し、イリーナに返事をした。どうしたいのかは書かずじまいにしてしまった。これで嫌われると思うと辛かったが、自分の正直な勇気に哲夫は内心満足だった。


男子中学生の憂鬱の最初へ 男子中学生の憂鬱 0 男子中学生の憂鬱 2 男子中学生の憂鬱の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前