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『正夢』
【青春 恋愛小説】

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正夢〜鹿見護の一日〜-6

帰り道、二人で昔の想い出話に花を咲かせる。
「護さん…エテルネルって、どういう意味か解ります?」
「いや…たしかエルナはフランスだろ?う〜ん…」
「ふふっ、エテルネルは…永遠って意味です。私の名前、訳せます?」
「エルナ・エテルネル」

俺は頭のなかで日本語訳に直してみた。

永遠のエルナ…。

「…離さないで下さいね?」

エルナがいたずらっぽく俺に訪ねてくる。今の俺の顔はたぶん真っ赤になってる…。

「なぁ、エルナの家ってどこら辺なんだ?」
「あっ、話をそらさないで下さい!」

エルナの問いに、俺は心のなかで答えた。



離すわけないさ。絶対に…永遠に…。



そんな台詞を思い付いて、更に顔が赤くなる。本当は俺ってこんなキャラじゃないんだけどなぁ…。
その時、軽く頭がうずき始めた。

「護さん!?」



光に溢れた女の子…子どもの頃の夢…。全てが、頭のなかで展開されていく。

「正夢だったんだ…」
「護さん、大丈夫ですか…?」
「あぁ、大丈夫」

まぁいいや、こんなハッピーな正夢なら大歓迎だ。



もし神様がいたら感謝しなきゃな。


「正夢にしてくれてありがとう」ってさ!


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