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『正夢』
【青春 恋愛小説】

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正夢〜真夏の夜の悪夢-6

『あの〜、そろそろ帰らないと……』
「同じく」
『問答無用ッッ!!!』

おじさんの雄叫びを聞いた後は、断片的な記憶しかない。



叫びながら逃げる俺。



立ち向かった鹿見は三連続のバックドロップで豪沈した。



俺も向き直り、おじさんに立ち向かったが、何をもらったかも分からない一瞬で俺の体は吹き飛んだ。



意識が途切れる瞬間に俺が見たのは、再び突撃していった渉がもう一度入口まで吹き飛んだ映像だった……。



意識が途切れ始め、視界が不鮮明になる。おじさんや兄貴である轟も帰ってくる。今年の夏はやかましくなるだろう。

俺は、初めて夢を見たことを後悔した。

あ、悪夢だ……。


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