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呪縛の檻
【その他 官能小説】

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崩れ落ちる城-3

 春花がムクりと起き上がった時、秀慈はもう母が正常ではなくここにいては危険だと察知して、素早く絵茉を抱きかかえると外に向かって走り出した。
食卓のドアを抜け長い廊下を走ると、吹き抜けの広い玄関に辿りついた。しかし絵茉を抱えたまま走ってもそう思うようには走れず、ドシドシと音をたててゆっくり歩いてくる春花にすぐに追いつかれてしまった。彼女の右手には包丁がキラリと光っていた。

「その女をこっちによこしなさい。そうしたらお母さん、あなたの事は怒らないから。

春花は包丁を絵茉に向けだすと、秀慈は無言で後ずさる。

「秀慈―――――っ!!!!」

春花が大声で秀慈の名前を怒鳴った時、ガチャリと玄関の扉が開いた。
そこに立っていたのは一馬だった。三人の正常ではない空気をすぐに感じ取った一馬は、春花に駆け寄る。

「春花!何をしている。」

「一馬さん、安心して。あのアバズレは私が始末しますから。」

「春花!やめるんだ!」

一馬はとっさに包丁を振り下ろそうとする春花の手首をつかみ、包丁を奪い取ると彼女の頬を力の限り叩いた。バシンと大きな音が響くと、春花は再び唸り声のような声で叫び、そのまま後ろへふらりと倒れた。
秀慈と絵茉はその様子を呆然と見つめる事しか出来なかった。

すぐに一馬はかかりつけの医者に連絡をし、隠すように春花を病院へと運んだ。


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