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呪縛の檻
【その他 官能小説】

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崩れ落ちる城-2

美人と世間に謳われている春花の顔が醜い魔女の様に歪み、ぎゅうぎゅうと両手で絵茉の首を絞め上げる。
絵茉は最初こそ春花の手を抑え込んだが、すぐにその手を離した。これで死ねるなら、それでいい・・・。生きていたっていい事なんてなかったし、両親と弟の元へやっと行ける。

彼女の意識が朦朧としだした時、秀慈が屋敷へ帰って来た。

何かを感じ取ったのか彼は自室へ直接戻らずに、食卓のドアを開けて驚愕した。自分の母親が絵茉を殺そうとしているからだ!

「何してるの?!母さんっ!!!」

すぐに秀慈は母親の両腕にしがみ付くと、彼女は秀慈に向かって叫び出す。

「手を離せーーーーっ!!!」

今まで聞いたこともない母親の声に一瞬秀慈は怯みそうになるが、なんとか力づくで絵茉から春花を引き離すと二人は後ろへ転倒し、力なく絵茉はその場に倒れ込んだ。

「絵茉!!!」

すぐに秀慈は起き上がって絵茉に駆け寄り彼女を抱きしめると、尻餅をついた春花が大声で笑いだした。

「アハハハ!」

振り返った秀慈が見たのはすでに彼の知っている自分の母、春花ではなかった。

「秀慈まで・・・、私の息子まで手を出したのか?この売女め!」

「やめろよ母さん!どうしちゃったんだよ?!」

「そこをどきなさい。こんな女は生きている資格なんてない!お前が私の人生を狂わせたんだ!!!」


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