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真田拾誘翅(さなだじゅうゆうし)
【歴史物 官能小説】

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「ちょっと痛いかい? …………大丈夫なようだね。じゃあ、地獄に墜ちるくらい逝かせてやるから覚悟するんだよ」

由莉の手が女陰にめり込むほど強く密着し、中指は子宮口周辺の肉をクンッと押したり、ヌルッと引っ掻いたりした。それを飽くことなく続けていると、紅玉の喘ぎが徐々に大きくなっていった。
 やがて、「だめ……だめ……」という声が連続して漏れ、身体が突っ張り、

「………………だめえっ!!!」

ひと声叫ぶと、あとは言葉もなく全身を激しく震わせた。乳首を痛いほど尖らせ、総身に鳥肌が立っていた。目は半眼で、どこにも焦点が合っていなかった。

「ほうら墜ちた。…………快楽(けらく)の地獄の一丁目」

紅玉の震えがおさまり放心状態でいると、由莉は手首の戒めを解いてやった。

「もうこんなものはいらない。地獄の二丁目では、手脚を思う存分ばたつかせて逝くがいいさ」

今度は中指で子宮口を刺激しながら、親指で陰核に悦びを与え始めた。
 紅玉の乱れは半端ではなく、釣りたての山女魚(やまめ)のように跳ね、全身が汗で光り、尻の下に愛液の水溜まりが出来るほどだった。

 そうして、快楽の地獄の九丁目まで達した時、紅玉はもはや、くノ一としての矜恃は一片だになく、完全に呆けた女に成り下がっていた。

「千夜様。……仕上がってございます」

由莉が引き戸に向かって言うと、千夜が「ご苦労…」と声を掛けながら入ってきて、入れ替わりに由莉は退室した。

 この後、千夜は紅玉の口から、ありとあらゆる情報を引き出したのであった。


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