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ディーナの旦那さま
【ファンタジー 官能小説】

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独占欲-1

 狭く熱い粘膜の中に、猛った屹立を埋めていく。

「は……ぁ、ぁあ………」

 カミルの身体の下で、ディーナが艶めいた声で鳴きながら、敷布を強く握り締めた。ざわめく襞が、待ち焦がれていたように雄へ吸い付いて絞り上げる。
 油断するとすぐに持っていかれそうで、カミルは眉をひそめた。

 吸血鬼を含めて泉から生まれ出る全ての魔物は、自分達の行為で繁殖などできないのに、性行為に必要な器官や欲求を持っているのが不思議だ。
 まぁ、吸血鬼の場合は、獲物を狩る手段に情欲を利用しているとしても、この場合は明らかに違う。
 繁殖のために努力する必要がないのなら、他者を欲する本能さえも必要としないはずなのに。

 頬を染めて大粒の瞳を潤ませ、半開きの唇から浅い呼吸を繰り返している、蕩けきった表情が、カミルの中の雄を刺激して止まない。
 ディーナのこんな顔は、自分以外の誰にも見せたくない。独占欲がふつふつと込み上げてくる。
思うさま抱いて乱れさせ、自分の事しか目に入らなくなるまで快楽に堕としてやりたい。

「ディーナ」

 まだまだ細い身体を抱きしめて唇を塞ぐと、ディーナがおずおずと背中に手を回した。小さな手が、しばし戸惑うようにカミルの背中をさまよってから、きゅっと抱き返してくる。
 己の愛する相手から、同じように求められていると感じ、恍惚に背筋が震えた。

 ディーナは非常に可愛い顔立ちをしているものの、初めてここに来た時は、骸骨のようにやせ細って顔色も悪く、大きな瞳だけがギョロギョロと目立っていた。
 一目見て、コイツはもっとまともに食わせてやれば、さぞかし見目麗しくなるだろうにと、残念に思ったものだ。

 今思えば、ディーナを気まぐれに買い上げ、その自暴自棄な態度に、勝手に怒りを募らせたのには、その残念な気持ちが後押しをしたのかもしれない。
 カミルは綺麗なものが好きだ。
 さらに言えば、素材を自分の手で磨き輝かせるのは、もっと好きだ。
 良さそうな素材が真価を認められず、ぞんざいに扱われているのを見れば、それを買い上げて美しく加工してやりたくなる。

 あの時、特にそんな意識をしたわけではなかったが、ディーナに欠片も興味も抱けなかったら、腹立たしさすら抱かなかっただろう。
 そして結局のところ、カミルが鉱石ビーズ三百個を出して購入した『磨けば光りそうな素材』は、大当たりだったということになる。

「……動くぞ」

 全て収めてしまうと、カミルはディーナの額に口付けを落とし、ゆっくりと揺すり始めた。先端でディーナの感じる場所を擦りあげると、蜜壷がぎゅっと収縮する。

「あっ! あぁ……だんな、さま、ぁ……っ」

 ディーナが喉を反らし、淫らに濡れた声で喘いだ。細い足がカミルの腰に絡んで、強請るように引き寄せる。
 カミルによってすっかり快楽を教え込まれた身体は、すぐに内壁を擦られる刺激を拾い集め、ざわめきを繰り返す。

 奥から溢れ出る蜜の熱さと、雄をきつく締め付ける柔らかな壁の気持ちよさに、眩暈がした。
 呼吸に合わせて上下する胸元へ目をやれば、先端がポッテリと赤く腫れ、微かに震えている。

(このままで十分だと言っているんだがな……)

 小柄で細いディーナにはバランスよく合っているし、感度も良い。
 もっと慣らせば、胸だけでもイけるようになるんじゃないかと、不埒な想像が浮かんでくる。
 しかしディーナは相変わらず、胸は大きければ大きいほど良いのだと、頑なに信じ込んでいるようだ。
 コンプレックスというものは、他人がどうこう言って解消できるものではないから、仕方ないのかもしれないが。


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