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ディーナの旦那さま
【ファンタジー 官能小説】

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独占欲-2

 それにしても先ほどは、あんな紛らわしい言い方をするから、ディーナは具合が悪いのを隠して我慢していたのかと、本気で心配になった。
 幼少期からつくづく不遇な人生を送ってきたディーナだが、元々身体が丈夫なのか、農場でも大きく体調を崩したことはなかったそうだし、ここに来てからも風邪一つ引いたことがない。
 だからこそギョッとして、返答によってはすぐさま麓の闇医者の所へ連れて行こうと考えたほどだ。

『――ふぅん。アンタさぁ、その子に骨抜きじゃないか。逃げられないように、せいぜい努力しなよ』

 カミルからディーナについて話だけは聞いている闇医者が、いつか愉快そうにそう言っていたのを思い出す。
 あの頃はまだ自覚がなくて、少し気に入っているだけだと否定したが……やれやれ、あの|蜘蛛女《アラクネ》が正しかったわけだ。

 ―― 降参だ、認める。すっかり骨抜きだ。

 カミルはディーナの脚を抱えなおすと、いっそう激しく動き出した。絡みつく媚肉の動きに逆らってギリギリまで引き抜き、最奥を強く穿つ。

「ひっ、あ、あああっ!」

 カミルにしがみついたまま、ディーナが身体を強ばらせる。

「ほら、イけ」

 奥をこね回しながら耳たぶを甘噛みすると、内部の締め付けが一際強まった。

「あっ、ん、ぁーーーーっ!!」

 しがみつくディーナの腕に力が篭り、足先が何度も宙を蹴った。内壁がヒクヒクと痙攣を繰り替えす。

「は、はぁ……っ、はぁ……」

 自分の腕の中で、ディーナが快楽の余韻に胸を喘がせているのが、たまらなく興奮した。
 感じすぎたのか、目じりから溢れた涙が火照った頬を濡らしてさえいる。
 知らずにゴクリと喉がなり、衝動的に唇を奪った。舌をこじ入れ、息もつかせぬほど口内を蹂躙する。
 どれだけ繋がっても飽きない。ようやく手に入れたのだ。
 触れ合うほどに、もっと欲しくなる。
 ディーナの中で一度果ててもまだ放しがたくて、続けて何度も貪るように抱いた。

 


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